大陸の奇跡に全力で恋をした

マンセ！ ページ25

委員会が終わった。



　先生が話している最中、他のクラスの子や、先輩や後輩がチラチラとジュンくんのことを見ていて、気が散って仕方がなかった。



　でも見てしまう気持ちは痛いほど分かるから咎められない。



　私たちは３組だから、毎週水曜日に仕事を担当することになった。



　１組は月曜日、２組は火曜日という感じの安直なローテーション。



　丁度今日が水曜日だから、私たちの仕事は来週からスタート。



　教室に戻り、そそくさと自分の席に着き、素早く後ろを向く。



　疾風の如く素早い動きで振り向いた私に、スニョンくんはギョッと驚いた。





『スニョンくん。聞きたいことがあるんだけど』





HS「お、おう」





　ついつい威圧感を込めてしまうから、スニョンくんが私の言葉１つ１つにビクビクしている。





『ジュンくんって彼女いないよね？』





　もはや『いるの？』ではなく『いないよね？』だ。





　スニョンくん、私が今君に求めている返事は１つだけなんだよ。





HS「うん、いない」





　それなんだよスニョンくん！

　分かっているじゃないかスニョンくん！！

　



『だよね！そうだよね！』





　余計な心配をして損した。サラがいきなりあんなことを言うから肝が冷えた。



　やっぱり彼女なんて最初からいなかったんだ。万歳！マンセ！




　
HS「あー……でも悪い。言ってなかったな」





『良いの良いの。最初から分かってたよ』





HS「いや、彼女のことじゃなくて」





『？』





　今の私は機嫌が良いから、何でも聞いてあげられるよ。さぁどうぞ。








HS「去年からずっと、好きな人ならいるらしいけど」

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