凪誠士郎の片割れちゃん (ページ9)

今日:3 hit、昨日:18 hit、合計:37,786 hit

第８話ページ9

＿＿＿そっとキスをした

別に恋愛感情があるわけじゃないけど上書き

Aは”初めてなのに〜”なんて号泣してたけど

実はAの初めての相手は俺だって覚えてないんだ

小学１年生の時だったかな

Aと白雪姫ごっこしてた時、さりげなくキスした

小学生だったしなんの感情もなかったけど

知らない男が可愛い妹の初めてとか、考えたくもないし

ていうかみんなだいたい初めては親でしょ

じゃあなんも変わんないじゃん

眠くなってきたし寝よ〜

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

『ん、あれ...』

目を覚ました時、部屋も外も真っ暗

スマホを見れば夜中の3時

そして横を見ればお兄ちゃんがいた

『.......』

お兄ちゃん、本当にずっとそばに居てくれるよね

時々考える

お兄ちゃんと学校が違ったら、そもそも双子じゃなかったら？

”誠士郎くんは頭いいのにAちゃんって馬鹿だよね”

”Aちゃんってなんでそんなにくらいの？”

”誠士郎くんってかっこいいよね！Aちゃんと違って”

たくさん比べられてきた

大人に、同級生に

けど、私はお兄ちゃんを嫌いになんてなれなかった

むしろ大好きだった

高校に入って反抗し始めたのは本当にくだらない理由

"お兄ちゃんにも彼女ができる日が来るのか”

そう思ったら、このままじゃいけないと思った

そしたらお兄ちゃんにも未来の彼女さんにも迷惑をかけるかもしれない

お兄ちゃん離れできない現状を打破しようという私の決意の本、反抗するということを思いついた

その結果、私はお兄ちゃん離れが出来た...はずだった...

確かにお兄ちゃん離れはできていた、

けどふとした瞬間に寂しくなったりする

そう、私はお兄ちゃん離れしきれてなかったのだ

『なーんか、悔しい』

なんかもう、考えたくないな

色々考えてたらもう4時

あとちょっと、寝ますか

隣で寝てる兄に抱きついて再び眠りについた