凪誠士郎の片割れちゃん (ページ3)

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第２話ページ3

『しつこいよ、御影くん』

｢ちょっかい出されんの好きだろ？｣

『好きじゃありません』

誰がいつ好きって言った？

『しつこい男は嫌われるよ？』

｢俺は大丈夫｣

『...否定できないのが悔しい』

確かにそうだ

この人なら嫌われるどころかみんな勘違いしそう

そんなこんなで他愛もない話をしていると始業のチャイムが鳴る

そういえば1時間目から数学の小テストだったような...

＿昨日の会話＿

『お兄ちゃん勉強教えて』

｢えーめんどくさーいレオに教えてもらえば｣

『じゃあいいや』

＿回想終了＿

結局1人で勉強したけどよく分からなかった

調べても分からなかったから他の人に聞こうと思ってたのに

｢俺が教えてやるよ、どこ？｣

捕まった

こいつに教わるのは癪だけど今はそんなことも言ってられない

『...お願い、します』

｢任せろ｣

…………

｢んで、その公式にあてはめて＿＿｣

本当の本当に癪なんだけどさ、

こいつめっちゃいい匂いする

それだけじゃない

声もめっちゃいい

｢理解できた？｣

『うん、ありがとう』

正直に言うと声がどタイプなんだよね、癪だけど

｢お前もしかして俺のこと好き？｣

『は？』

何言ってんだこのボンボン

｢教えてる時ずっと顔みてたろ｣

『見てない』

｢見てた｣

『自意識過剰』

｢照れんなって｣

絶対見てないし勘違いもいっそ甚だしい

...見てないよな、？なんか不安になってきた

｢お前なら喜んで相手してやんのに｣

『しなくていい』

｢なんで｣

『好きでもない人に相手されても嬉しくも楽しくもないもん』

｢...あっそ｣

は？拗ねた？めんどくさ