迷子な少女は夜空を見上げる【ツイステ】 (ページ8)

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7日目ページ8

『大丈夫？』

「ありがとうございました…！A先輩」

さっきまでの恐怖に染っていた表情は何処へやら

キラキラとした眼差しで私を見るユウ

「すっげ…一発…」

「A先輩、かっけぇ！」

倒れている男子生徒を見て苦笑を漏らすエースと憧れの眼差しで私を見るデュース、そして…

「よくやったんだゾ！流石オレ様の子分だ！」

ユウの足元でぴょんぴょん跳ねるグリム

私はしゃがみ込み、グリムをジッと見つめるとその頭を鷲掴みにする

『私もいつでも居られる訳じゃないから、ユウはしっかり守るのよ？分かった？グリム』

「わ、分かったから離すんだゾ！？頭がもげる〜！」

フワフワの毛並みを堪能していたけれど、苦しそうなグリムに手を離してやる

『じゃ、私は次の授業があるから。気を付けるのよ』

「はい！また後で！」

『えぇ』

ユウに手を振り返して、ラギーに持たせていた教科書を受け取る

「A、どこであんなん覚えたんスか？只者じゃないッスよね…」

『元の世界で合気道っていうのを習ってたの。一種の武道ね』

「へ、へぇ〜(いくら習っててもあんな一瞬K.O.出来るもんッスかね…？)」

『ほら、早くしないと遅れる。行きましょ』

「Aも大概自由だよなぁ…」

ボソッとラギーが何か呟いたような気がしたけれど、そのまま足早に教室へと向かった

何人もの目撃者が噂してるとも知らずに…____

「見たかい、ヴィル！彼女の華麗な足技を！男である彼らさえ怯んでしまう程の眼圧！実にMarvelous(素晴らしい)！」

「女としては見過ごせない行動だけれど、此処ではあれぐらいでなきゃ自分の身は守れないからね。私達の出る幕はなかったわ、行くわよルーク」

「あぁ、毒の君(ロア・ドゥ・ポアゾン)」

…

「くくくっ、男3人が揃いも揃って雌1匹に情けねぇ。だが、まぁ……相手が悪かったな」

…

「あちゃーやっぱり絡まれちゃったね〜監督生ちゃん。1年生の女の子だし、皆狙うよね〜」

「学園の風紀を乱すなんてどこの寮生だい？彼らにはもっと伝統あるこの学園の生徒という自覚を持って行動してもらわなくては」

「何はともあれ、Aの判断が早くて助かったな」

…

「やはりAさんを我が寮に迎え入れなくては…！取り立てが人手不足ですから」

「同感です」

「ウミウシちゃん強ぇ〜」