検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:541 hit

嗤う為の嘘 ページ4

男魔法使いはニヤリと下衆びた笑みを浮かべる。

「まーいいや。のこのこ出てきてくれてありがとよ。大人しくやられとけ」
「君達如きに、俺が倒せるって? ハッ、冗談でしょ?」
「てめえ! 無法者の癖に! ぶっ殺してやる!!」

魔法使い如きが俺を侮るなんて。
鼻で笑ってやれば、簡単に激昂して魔法を撃ってくる。燃え上がる青い炎の球、バチバチと鳴る電気の球、空気すら凍てつかせる氷の球。威力自体は致死的ダメージだが……軌道が一直線だし、一点を狙っている為、避ける事も容易い。
後ろに避けると見せ掛けて前に出る。思い切り屈んで駆け抜け、頭上を魔法球が通り過ぎていく。背後に着弾し、土煙が煙幕の様に立ち込める。
何だ、どこに行った、そんな焦る声が聴こえる。この連携の悪さ、訓練生だろう。調子に乗って襲撃に来たのが運の尽きだった訳だ。
素早く回復役の魔法使いの後ろに回り、項に手刀を撃ち込む。崩れ落ちる魔法使いを受け止めて静かに横たえる。親切心からではなく、音を立ててバレない為にだ。
次に防御役2人。兄様から貰った睡眠針を首筋にぷつりと刺す。強力な即効性の睡眠薬は2人の意識を容易く奪う。彼らも回復役と同じ様に寝かせる。
さて、後は攻撃役だけだが、彼らもようやく異常さに気付いた。仲間の安否を気にし始める。さっさと終わらせてしまおう。
木陰に潜み、致死性の麻痺毒を塗ったナイフを投擲する。一直線に飛んだナイフは、炎魔法の男に突き刺さる。慌てふためいている間にもう2本。これも容易く突き刺さり、1人に至っては眼球を抉っていった。
全員、戦闘不能。

まぁ、この程度の相手なら真っ向からやっても良かったのだけど、疲れるだろう?
魔法使いの死体からナイフを引き抜き、寝かせてある3人を一瞥する。



さぁ、お楽しみの時間だ。

続く お気に入り登録で更新チェックしよう!

最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している



←嘲る為の嘘



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (2 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
設定タグ:神樹を守る子ら , 募集企画 , 派生作品 , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:東雲 祀 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年8月6日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。