145話 第九ステージ あの日 ページ10
カリ「まだそうと決まった訳じゃ…」
するとユズは、驚きに驚いた内容で、カイコクが驚いていないことに気付きこう言った。
ユズ「カイさんは驚かないのかい?衝撃の事実みたいな感じじゃないか!」
カイ「ん?…ああ、まァな」
カイコクだってもちろん驚いた。部屋に入り、ザクロの後ろに隠れてれる姿を見た瞬間に。
しかしそれは、みんなとは違う意味だった。
今ここにいる、小さなレイラちゃんの姿が本当の姿ならば、自分はとっくに会っていたのだ。
タワーが改装工事中に、一度だけ会った少女。
雨の中一人立っていたのも、
カールがかかった長い金髪も、
あのエメラルドグリーンの透き通った瞳も。
昨日のように覚えている。
覚えているから、余計に重なって見え、今さら驚くこともなかった。
確か参考書なんか持って泣いてたなァ…と思い出す。
いや、泣いてはいなかったか…?
あのとき言っていた、『“私“じゃいけない』という言葉の意味も今ならわかる。
それを乗り越えたレイラちゃんは、楽しそうで嬉しそうだった。いつか、心から笑ったレイラちゃんが見れるかもしれない。
……でも
(ミニ)レイラちゃんは本当に嬉しそうに笑う一方、時折寂しげな表情もみせていた。
咲かない理由はそれだろうが、直接本人に聞いても正確な返答は返ってこないだろう。
カイ「………」
カイコクはユズに抱えられ頭を撫でられているレイラを見た。
今はまだ、初めて会ったときのレイラのよう。
時間は朝まであるらしい。
それまでに笑ってもらえばいいのだ。
…単に自分が見たいだけではなく、もちろんレイラにもとに戻ってもらうために。
146話 第九ステージ 作戦会議→←144話 第九ステージ 復活
93人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
西音蘭(プロフ) - 魔理沙さん» 紫!本当に一文字でしたありがとうございます!大体色が決まってきたので選択にしようかな…ありがとうございます! (2019年8月13日 18時) (レス) id: 1180864eae (このIDを非表示/違反報告)
魔理沙 - 紫 (2019年8月11日 19時) (レス) id: 39328a91f7 (このIDを非表示/違反報告)
西音蘭(プロフ) - 槙さん» 意見(?)ありがとうございます!薄紫とか藍色の落ち着いた色と、瞳の色系があるわけですね…!参考にさせていただきます!! (2019年7月21日 21時) (レス) id: 1180864eae (このIDを非表示/違反報告)
槙 - 色ですか…私もウナさんと同じように、薄紫かなぁと思います。あとは…瞳のいろとかですかね?頑張って下さい応援しています!! (2019年7月21日 13時) (レス) id: 7a5ce467a8 (このIDを非表示/違反報告)
西音蘭(プロフ) - お姉ちゃんありがと!感謝してるー(棒)感謝してる!から!! (2019年7月18日 21時) (レス) id: 1180864eae (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:西音蘭 | 作成日時:2019年5月24日 21時