ナカノヒトゲノム実況中 化狐４

番外編　お花見４ ページ27

今日のカリンさんはおかしい。いつもよりよそよそしくて、言葉遣いも口も…少しずつ違う。
まるで偽物みたいな…

「え？」

偽物？
もしかして…

「あの、カリンさ…」

ザク「おいきいてるのか鬼ヶ崎ー！！」

　突如突っ込んできたザクロさんにより、私の言葉は遮られた。

カイ「！？」

ザク「味噌汁はなめこ一択だろうがぁ」ﾌﾟｷｰ

カイ「うわァ…誰でえこんなに飲ませたの」

　ザクロさんはお酒とか飲める歳じゃ…ないですよね？
というか、

「味噌汁は蜆が一番ですよ、ザクロさん！」

カイ「喰いつくとこそこかィ？」

「結構重要ですよ！私は、親がいない時に、メイドさんに作っていただいてましたから！」

ザク「なめこ一択だぁ！」

「蜆です！」

　私は急に現れた味噌汁の話題により、カリンさんを疑う心をすっかり忘れてしまっていた。

ユズ「ザッくん一舐めしかしてないにょん。しかもお子様甘酒」

アカ「語尾変わってますユズ先輩」

　ユズ先輩はアカツキさんに膝枕してもらって、猫みたいにゴロゴロ鳴いている。
その横では。



ザク「らいたい貴様わっ、いっつも俺の忠告を無視してっ…」

　カイさんがウザクロ発動したザクロさん、そして

アン「ケン兄ーー！なんでオレおいてったの？」

　突然泣き出したアンヤさんに絡まれていた。
二人が普通に戻り、今日あったことを報告すれば、どんな反応をするだろうか…少し試してみたい気もする。

　あっという間に現場はドタバタと走り回る足音、そして言い争う声で包まれた。
後ろではにこにこ笑顔のヒミコさんがいる。

　…その笑顔に殺意を感じるのは気のせいだろうか？



　案の定ヒミコさんによって放たれた閃光弾により、お花見会場は静かになった。

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