検索窓
今日:7 hit、昨日:0 hit、合計:94,585 hit

153話 第九ステージ むかえ ページ18

それと…と付け足す。


カイ「寂しかったら、今日みたいにみんないる日のことを思い出せばいい。
  よくわかってると思うけど、“寂しい“が普通の奴らもいるんだ。
  でもそのお陰で、温かいのは特別だっていう嬉しさを感じることができンだよ。」


「おにーさん……よくわかんない…」


 少し不満げに言うレイラが可愛くて、少し笑ってしまう。


カイ「…今日は俺達がいるから、とりあえず寝てくれってことでェ」


 いや違う。分かってる。でももういいや。
笑って言うと、レイラちゃんは俺を見上げてこう言った。


「…あしたはいっしょにいてくれないの?」

カイ「…それは……」


 どうせ明日までには咲かせないといけない。咲いた場合はもとに戻る。記憶も消える。実際、俺も覚えてねェし。


カイ「…10年待っててほしい。そンときは絶対に、



  ――――――――――迎に行くから」


 その言葉を聞いた、レイラちゃんのキョトンとした表情を見て気づく。

記憶は消えんじゃねェか。ついさっき自分で確認したのに。なんか記憶力退化してねェか…?
それに、


なに言ってんだ俺は。プロポーズしてんじゃねんだから。
それに10年って長ェ。



「……っふふ」


 俺が色々考えてる間に、レイラちゃんは笑っていた。

それは…いつものような作り笑いではなく、


新鮮な笑顔だった。

それを見て自分の口元も自然に緩む。


「おにーさんはやさしいね!……すごくあったかい」


 

 レイラちゃんは、そのあとすぐ布団に入った。
頭を撫でてやると、落ち着いた様子で眠りについていた。

154話 第九ステージ 終了→←152話 第九ステージ やくそく



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (48 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
93人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

西音蘭(プロフ) - 魔理沙さん» 紫!本当に一文字でしたありがとうございます!大体色が決まってきたので選択にしようかな…ありがとうございます! (2019年8月13日 18時) (レス) id: 1180864eae (このIDを非表示/違反報告)
魔理沙 - 紫 (2019年8月11日 19時) (レス) id: 39328a91f7 (このIDを非表示/違反報告)
西音蘭(プロフ) - 槙さん» 意見(?)ありがとうございます!薄紫とか藍色の落ち着いた色と、瞳の色系があるわけですね…!参考にさせていただきます!! (2019年7月21日 21時) (レス) id: 1180864eae (このIDを非表示/違反報告)
- 色ですか…私もウナさんと同じように、薄紫かなぁと思います。あとは…瞳のいろとかですかね?頑張って下さい応援しています!! (2019年7月21日 13時) (レス) id: 7a5ce467a8 (このIDを非表示/違反報告)
西音蘭(プロフ) - お姉ちゃんありがと!感謝してるー(棒)感謝してる!から!! (2019年7月18日 21時) (レス) id: 1180864eae (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:西音蘭 | 作成日時:2019年5月24日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。