32羽 ページ32
「機嫌直してくださいよぉ」
「餓鬼みてぇにしてんじゃねぇよ」
トガと荼毘に体を揺すられながらも目を合わせない
僕は怒ってるんだ！
「何勝手な事を言い散らかして帰ってきてんの？」
「仕方ないじゃないですか！」
「仕方なく無い！」
トガが焦凍に会った事、若頭が好きだと言った事
断じて許す気は無い…
________てゆーか
「なんで若頭の事が好きって知ってんの！？」
誰にも言ってないし、誰にもバレる筈なかったのに
「いや、誰が見ても分かるだろ」
「そうですよ！バレバレです！」
当然の様に真顔の荼毘に超楽しそうなトガ。
嫌いな2人にからかわれてるのに顔が熱くなる…
「別に…若頭の近くに居られたらいいなって…」
高望みはしない。
ただ前みたいに一緒にご飯を食べたりしたいだけ
でも、今の僕にはそれさえ許されないと思う。
自分の安全の為に若頭を焦凍を傷付けた…
「その願望は叶わないな」
「…知ってる」
自分の部屋から出てきた死柄木を睨む。
真っ赤な目を僕に向けて笑う
その目で見つめられるだけで寒気が…憎悪が増す。
「なぁ…これ治してくれよ」
「っ！？」
死柄木がシャツを捲ると腹部に大きな切傷。
昨夜出掛けた時に怪我をしただろう…
「…嫌って、言ったっ！」
「拒否出来ないこと分かってるよなぁ？」
「む"ぅ"！」
口を開けた所で壁に頭を押し付けられて舌を噛む。
ぶつけた後頭部からはジーンと鈍い痛みが…
「……________repair」
言葉発すると同時に腹部の傷がゆっくりと修復され
じわじわと自分の方に痛みがやって来た…
「っ、…う"ぁ"…」
死柄木の傷があった所が痛くて熱い。
だけど『痛い』と声を出せない…
「はははっ…」
いや、僕が苦痛で顔を歪めるだけで喜ぶから意味は無い。
「…んとに…っ、」
「何て？」
「本当に、腐って…やがる…」
痛みが落ち着いて来てやっと口を開いて出た言葉に
死柄木はニヤッと笑みを浮かべて「褒め言葉」だと言い放つ。
「変化 A。大丈夫ですか？」
黒霧さんがいつもの様に僕を抱えてソファーまで運ぶ。
この人は優しいけど…死柄木の駒だ。信用はしない
「まだ痛い…」
やはり日に日に僕の痛みを感じる時間が長くなってるみたいで…
「最後には痛みで死ぬとか？」
なんて冗談だけど…
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モンブラン - 私好みです！この小説！更新楽しみにしてます！頑張って下さい！ (2018年6月27日 22時) (
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作者名：猫太 | 作成日時：2018年3月8日 12時
