30羽 ページ30
________トガ side
「やめて！」
Aちゃんに突き飛ばされ椅子から離れる。
思ったより沢山の血をちうちう出来きました！
「そんな顔をしなくてもいいじゃないですか」
Aちゃんは私を見るなり鋭い目付きで睨む…
その顔すら堪らなく愛おしいと思ってしまいます。
「僕の容姿を使って何するつもり…」
「勿論…要らない関係を壊しに行くんですよ？」
そう告げると顔色がだんだんと青くなっていく
「大丈夫ですよ！すぐ帰ってきます！」
「ちょっ、待って！！」
私はAちゃんの声に振り向きをせずに外へ出た。
今日は日曜日。
きっと彼は彼女を未だに探しているに違いないです
「となれば……」
＊
＊
＊
気が向くままにAちゃんの家に行った。
鍵が閉まってなかったか…ですか？勿論 Aちゃんの荷物から拝借してきましたよ！
「わぁ！綺麗になってます！」
半年前にAちゃんを誘拐した時にかなり汚した筈なのに全てが掃除されて…まるで新居ですね。
「血塗れだったベッドまで綺麗です」
Aちゃんの部屋。
ベッドからはもうAちゃんの匂いはしません。
ちょっと残念です…
「女の子らしくはないですね」
元は男の子として生きてきてたみたいですし…
部屋は殺風景で男の子って感じでも女の子って感じでもない部屋です
本棚には難しそうな本や、昔の記事をまとめたファイル。何やら日記らしいノートが…
「……殉職した日から止まってます」
前半から掛けてとても幸せそうな日記だったのに
真ん中くらいで『両親が死んだ』だけ書き残して後は真っ白なノート。
「これは……アルバム？」
本棚の下の方に大切にしまわれた少し分厚目のアルバム。
開くと________
「ちっちゃいAちゃんですね！かぁいいです！」
個性発現前のAちゃん。
今とは違ってとてもか弱くて…かぁいいです！
個性が発言してからはどちらかと言うと男の子の方が写真に写ってますね…
「まぁ、男の子でもかぁいいので許します」
個性が発現しておよそ2年程で両親が殉職したのでしょう。
家族写真が…と言うより写真が殆どない。
あるとしたら幼馴染である轟 焦凍と一緒に撮った写真が沢山…
「……A？」
「っ！……あぁ…焦凍」
いつから居たのか分かりませんが轟 焦凍が私を見て立ち尽くしていた。
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モンブラン - 私好みです！この小説！更新楽しみにしてます！頑張って下さい！ (2018年6月27日 22時) (
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作者名：猫太 | 作成日時：2018年3月8日 12時
