別の使い方 ページ9
_______ﾊﾞｼｬｯ！！
割れた石が水となって地面に広がっていく
「えっ、なんで！？」
私は慌てて水に駆け寄って確認した。
(無臭…で、触ってみても……っ！？)
確認のために人差し指で水に触れてみると一瞬だけ
ビリッと電気が走った感覚がした。
嫌な予感が胸の中を駆け巡る…
「おい！A大丈夫か！？」
「勝己来ちゃダメ！！」
地面に座り込む私を心配して走ってこようとする彼を止め、近くに生えていた草を水に漬けてみた
______________すると
さっきまで綺麗な緑だった草はあっという間に黒く塵のように消えていった。
「……っ、」
自分の嫌な予感は的中して目の前の景色が眩む。
これは……『毒』だ
私の涙…または体内には毒が存在していて
涙や血で出来た宝石は どういう原理か割れれば液体になる。
「私は 体内の毒で耐性があるけど
他の人がそれに触れると死ぬ…の？」
「正解…
だけど、そういう事じゃない」
死柄木がゆっくりと私の方に来る。
さっきと比べ物にならない程気味の悪い笑顔を見せ
「Aの涙、血で出来てるって事には関係ない
むしろ 投げる時、使う時が重要って事」
「投げる時…」
「さっき、俺らに向かってなにを思って投げた？」
「動きを止めたい…って」
「その気持ちが"死ね"って気持ちと重なって
割れた石が毒に変わったんだ」
「…どういう事」
多少理解している。
だけど 確信を持てていた訳じゃない…
そんな彼は嬉しそうに語り出した。
「先生曰くその個性を"意思"って言うらしい」
「意思？」
「創り出した石が割れる時に自分の意志によって変わって行く個性らしい」
初めて知った。
私の個性にそんな力があっただなんて
「俺達はAを戦力として今日会いに来たんだ」
「Aちゃん！ダメだよ！」
「……出久くん」
「そんな素性のしれない人達になんてついて行っちゃダメだ！」
黒霧と呼ばれる人をすり抜け、私と死柄木の前に
凄い勢いで出てきて剣を抜いた。
抜いた剣を天高く掲げて振り下ろすと風圧が私の体を空に飛ばした。
「い、いやぁぁぁぁぁ！！」
ふわりと空を舞っていた体は勢いよく落ちていく。
確実に死んだな…と指を組んで諦めの体制を取る
(城から逃げ出して半月くらいだったけど…
勝己と過ごして、出久くんと出会って楽しかった。)
地面まであと…数メートル
私は心の中で2人にお別れを言った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 41人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
猫太(プロフ) - 黒猫さん» ありがとうございます！出来るだけ早く更新できるように頑張ります！ (2017年12月28日 11時) (
レス) id: 89a089bb8f (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - 更新楽しみに待ってます(*^_^*) (2017年12月26日 22時) (レス) id: 04cf0d7a4d (このIDを非表示/違反報告)
猫太(プロフ) - りんご飴さん» ありがとうございます！お楽しみ頂けるように頑張ります！ (2017年12月24日 16時) (レス) id: 89a089bb8f (このIDを非表示/違反報告)
りんご飴 - 凄いです！ＥDのやつですね！続き楽しみに待ってます！ (2017年12月24日 15時) (レス) id: 65eac10195 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：猫太 | 作成日時：2017年12月21日 13時
