0.4%の確率で【ヒロアカ】 (ページ9)

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9話夢主side ページ9

｢と、轟…さん？｣

｢…はっ、ぁ…｣

微かに緑谷くんの声が聞こえる。
『大丈夫』と伝えたいのに口が開かない。
寒さに震えてる事だけは理解出来ている

｢っぶな…｣

目の前には大きな氷の壁…とそれを壊す敵の姿。

私はもう動けない。

瞼が段々と重くなってくる。

｢ご、め……ん｣

次に目を開ける頃には死んでいるのだろうか？
そう思う程に絶望的なシーンなのは覚えてる。

________________________緑谷出久side

｢ちょ、え！？轟さん！！｣

僕を助けるべく氷の壁を作ってくれた轟さんが倒れた。身体が酷く冷えきっている。

｢A！｣

その場にいる敵でさえも今の現状が理解し難いのに
轟くんだけが妹を抱き抱え何度も名前を呼んでいた。

その後訳も分からぬまま飯田くんと先生達が来て
敵は撤退していったものの僕達は未だに理解が出来ていない。

｢目ぇ覚ませ！A！｣

必死に轟さんの身体を暖める彼を最後に僕とオールマイトは保健室へ連れて行かれた。

この事件を元に僕達は災難に見舞われるなんて
クラスメイトの誰一人として予想出来なかった。