【17話】 ページ18
その所謂兄弟子さんはもしかして…?
「ほら、小芭内…この子が新しい弟子だ」
「…伊黒小芭内…です」
「累月Aです、宜しくお願い致します」
少し警戒されているようで、余り目を合わせてはくれない。
口の辺りに包帯も巻いている。
確かにあんな事があった後で、普通に生きられる訳は無いけどさ…。
「今日の稽古は無し。その代わり、小芭内はAに街を案内して、Aはこれで必要なものを買ってくるんだ、いいな」
「はい…分かりました」
「了解致しました」
天水さんは私に結構な額が入っているであろう財布を渡すと何処かへ行ってしまった。
……警戒されてるのに、如何接すればいいのでしょうか…。
伊黒さん…は此方をチラッと見ると『行くぞ』とだけ言って、歩き出した。
「あ、はい…!」
歩くの早い…。
暫くすると街に着いた。
結構賑わっている。
街の沿道に並ぶ店のどれもが活気づいている。
「あの、伊黒さん…でいいですか?」
「…名前も敬語もいい……」
恐る恐る声を掛けると_。
意外に素直だった。
「あ、はい。小芭内さん、今日は一日宜しくお願いします」
「…何が買いたいんだ…?」
其の問い掛けに、私が『着替えが欲しい』と言うと、『そうか』とだけ言ってそそくさと歩き始めた。
案内してくれるのだろうか?
付いて行くと、二つの和服屋が在った。
男性が着る様な動き易い物、女性が着る様な華やかな物、其々の専門店の様だ。
「有難う…!」
私は小芭内さんのお礼を言うと、何の躊躇いも無く男性の和服専門店に入った。
小芭内さんは驚いた様に声を上げかけたが、付いて来た。
何に驚く事が在ったのだろうか?
そんな小芭内さんを横目に私は店の人に尋ねる。
「あの、すみません。動き易い服は在りますか?私でも着られる大きさで」
「お前さんが着んのかい? 女の子用はあっちだよ」
そう言って店主は隣を指差す。
「あ、いえ。…剣術を習おうと思うので、其れに見合った、動き易い服が欲しく…」
「なるほどね…あい、分かった。お前さんに丁度いい服見繕ってやるからこっちに来な」
「有難う御座います…!」
店主の方に行くと、大まかに体の各部位の大きさを測られ、少し待つことになった。
参拾分程外をブラブラしていても良い様なので、私は小芭内さんを誘い、街を歩く。
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バル - 乱歩さんと太宰さんのコンビ最強過ぎます・・!更新待ってます (2021年6月19日 1時) (レス) id: fb00593823 (このIDを非表示/違反報告)
累月巳宵(プロフ) - 太中大好き人間さん» ありがとうございます!!最高だなんて本当に嬉しいです(( 喜んで頂けて何よりです!これからも応援のほどよろしくお願いします! (2020年7月26日 15時) (レス) id: 82d85a2aa8 (このIDを非表示/違反報告)
太中大好き人間 - 最高ガチで最高。ありえんくらい最高。最高しか言えん。最高以外に言えるとしたら神でした。ありがとうございます。 (2020年7月26日 6時) (レス) id: 6451b8b208 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:累月巳宵 | 作成日時:2020年6月28日 3時