17 ページ17
確か…この辺
…なんだけど……
こんな高級そうなマンション…
合ってるのかな？
外観は明らかに高級感が漂っていて
もしかしたら間違えてるんじゃないかと疑うほど。
恐る恐る部屋番号を押してインターホンを鳴らすと
"はい"
聞き慣れた声が聞こえてきた。
「あっ」
話そうと思ったらモニターに私が映ったのか
辰哉「A？どうしたの？」
「タブレット。忘れたでしょ？届けに来た」
辰哉「あー、照が来ると思ってた」
「仕事が終わらなかったみたい」
辰哉「そうなんだ、ちょっと待って、開けるから」
ガチャっと鍵が開く音がして中に入った。
エレベーターに乗り部屋の前まで着くとドアが開いて
辰哉くんが顔を出した。
辰哉「ありがと、入って」
誘導されて中に入ると
「ひろっ…」
思わず息を飲んでしまうくらいの広さ
辰哉「そうなんだよ、落ち着かね〜」
ははっと笑って
辰哉「まー、適当に座って」
座るように促されたけど
私もこの部屋は落ち着かない
辰哉「ほら、金持ってる男が好きなんでしょ。
明菜ちゃん。まぁ中條財閥とは比べ物にならないけど、俺を一応金持ち設定」
そう言って冷蔵庫から出てきたビールを机に置いた。
二人でビールを飲みながら話をしていたら
そろそろ終電が近づいてきて
「じゃあ、帰る」
辰哉「あぁ、駅まで送ってく」
「ちょっとトイレ借りてもいい？」
辰哉「あぁ、そこ」
トイレを借りてたらインターホンの音が
部屋中に響き渡った
何かやり取りをしている辰哉くんの声も
トイレの音にかき消されてよく聞こえない
「どうしたの？」
辰哉「やべぇ。明菜ちゃん来た」
「え？なんで？」
辰哉「近くまで来てたんだって、この前送る時にこの家の前わざと通って家教えといたんだよ、
高級マンションに食いつくかなって思って」
「で、どうしたの？」
辰哉「帰すわけにもいかないだろ？」
「入れたの？」
．
「辰哉くん！私の靴！」
辰哉「ごめん、すぐ帰すから、ここにいて」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1334人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちょちょちょ | 作成日時：2020年1月8日 18時
