21本目 ページ23
昨日のこともあるし、今日は早めに出よう。なんて考えた時点で赤い縁の効果が出ていたのかもしれない。
曲がり角で朝からバッタリ……なんてそんなベタな展開、誰が予想出来ただろうか。相手なんて決まってる。爆豪勝己だ。
「お、おはよう……？」
目がバッチリ合ってしまったし、無視するのもアレなので無難に挨拶をするも返事は帰って来ず、がっかりなような安心したような。いやーやっぱり道っぱたでバッタリは普通にビビるわ。案の定怖いし。ただ黙って見られてるだけで何かプレッシャー感じるし。……あれ？
「あの、何か？」
「あ？」
「え、あ、何でも……」
返事は来ずとも見られていたことに疑問を感じて聞いてみるも惨敗だよ。いや、一方的に白旗振っただけだけど。
「てめェは」
「えっ」
突然の声に驚いて反応しようとした声が裏返る。恰好悪い……恥ずかしい。
「うぜぇ」
「は」
世界一短く心への破壊力が高いお言葉を頂いてしまった。え、私何で貶されてるの？ 今日の対応は無難に頑張ってた方なんだけど。え？ 何か逆に若干怒りが湧いてきそう。
「いっつも馬鹿みてぇにビクビクオドオドしてよぉ……」
「ばっ……！？」
「いい加減慣れろよ。受け入れた方が楽だっつったのはてめェだろうが」
それとこれとは別ではないか、と反論したくても言葉が出てこない。
「何だその目……言いてえことあんなら言えや」
「えっと……怒らない？」
目は口ほどに物を言うとはよく言ったもので、私の反論はしっかり私の目に表れていたらしい。爆豪はそれが気に食わなかったのか、その内容が気になったのか、私の口から反論を聞こうとしている。
言わなかったらそれはそれでまた何かしら怒鳴られるに違いない。だったら吐いてしまった方が楽だ。怒らないかどうか聞いた返事が否定でも肯定でもなく「はぁ？」の1言だったのが怖いところだが。
「正直私はまだ爆豪……さんが怖い、からこんな感じで……」
「見りゃわかる」
「慣れようとしてるんだけどやっぱり難しくて」
「んなもんに難しいもクソもねぇだろ」
「いや、ある」
私の即答に爆豪は顔を顰めた。当然の如くそれも怖く、引きつったような声が漏れたのは言うまでもない。
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廿楽(プロフ) - くまめとろさん» 復活しました。待っていてくださってありがとうございます。コメントも感謝致します。 (2021年9月16日 1時) (
レス) id: 3ef6add51e (このIDを非表示/違反報告)
廿楽(プロフ) - 瑞乃さん» 長い間放置していて申し訳ありません。また読んでいただけると嬉しいです。 (2021年9月16日 1時) (レス) id: 3ef6add51e (このIDを非表示/違反報告)
廿楽(プロフ) - 朧月さん» お待たせしました！喜んでいただけて嬉しいです。 (2021年9月16日 1時) (レス) id: 3ef6add51e (このIDを非表示/違反報告)
くまめとろ(プロフ) - 更新の通知きてびっくりしました…好きなので嬉しいです (2021年9月1日 21時) (レス) id: b5e5ff3f06 (このIDを非表示/違反報告)
瑞乃(プロフ) - 更新させてて叫んでしまいました……！ありがとうございます(；；) (2021年8月25日 12時) (レス) id: e6a7fa3ebe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：廿楽
| 作成日時：2017年8月25日 15時
