Rapunzel ～塔の上のショウ～ Level 1 (ページ34)

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Chapter 34　- 訪問者 - ページ34

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ふぅ…

なんだか結局眠れなかった…

ひとりの夜なんて

今まで何度も過ごして来たのに。

今までは、ひとりで過ごせることが

この上なく嬉しいことだったのに。

でも夕べは……

"ｺﾝｺﾝ…"

私の物思いを断ち切るように

不意に、ドアを叩く音が聞こえた…

ような気がした。

いつもお継母様が入ってくるドア。

そしてここを訪れる男達が入ってくるドア。

外から鍵がかかっているのか

私はそこから出ることを許されない。

じっとドアを見つめていると

"コンコン"

今度ははっきりとドアを叩く音が聞こえた。

こんなに朝早くに

もう帰って来たのかしら？

朝が苦手なお継母様なのに…

それにしても、いつもは知らぬ間に

勝手に入ってくるのに

どうしたのかしら…？

訝しく思いつつもドアに近づき

こちらからは開けられないはずのドアノブに

手を掛けてみる。

"ガチャリ…"

聞き慣れた音と共にドアが開く。

｢おはようございます♪｣

そこに立っていたのは

お継母さまではなくカズだった。

｢……｣

｢おはようございます、ショウちゃん♪｣

｢……えっ？！カ、カズ？なんで！？
どうやって？なんでここから？？｣

｢階段登って来ました♪
いやぁ、外からも大変だけど
階段もなかなかキツイですよね～！｣

｢え？でも…どうやって？｣

｢ああ、ジュンくんがね…
あ、ジュンくんてのは、僕の幼馴染みなんですけど
この階段に通じる入口をナゼか知ってまして…｣

―そして、突然訪ねて来たカズは

そのジュンくんがどうやって入口の扉を見つけたのか

ジュンくんはマサキとハンター仲間で

2人の関係性はどうだとか

滔々と話して聞かせてくれた。

でも私は

思いがけない突然の訪問に

ただ驚くばかりで…

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