5話 ページ6
そして次の日
約束通りポアロで紅茶を飲みながら、コナン君が来るのを待つ。
さっき小学生が歩いてるのが見えたから、もうそろ……
「こんにちはー」
そんな事を考えてたらちょうど来たようで、カランカラン、というベルの音と共にコナン君の声が店内に響いた。
「あ、コナン君いらっしゃい。Aさん、あっちで待ってるよ」
「ありがと、梓姉ちゃん。A姉ちゃーん」
彼は「ちょっと遅くなっちゃった、ごめんね」なんて言いながら、手を振ってこちらに来る。
「いや、そんな待ってないよ。大丈夫」
「そう?なら良かった」
椅子に座ろうとガタガタやってるコナン君を横目に、私は鞄の中からチケットを探して取り出す。
「はい、君の分。電話でも言ったが無くすなよ?」
「うん!ありがと!」
彼は目をキラキラさせてチケットを受け取る。
ハァー??かわいいかよ……( ˘ω˘)
それを顔に出すことなく、話を始める。
「当日は空港で待ち合わせる?」
「ぁー、えっと……空港は空港でも、ロンドンの空港でいい?」
「?別にいいけど……」
?何でいっし
あ
そうか……『江戸川コナン』のパスポートは無いが、『工藤新一』のパスポートはあるもんな。
そして、哀ちゃんが作っている解毒剤を飲めば一時的に『工藤新一』に戻れる。
戻れんなら、パスポートは使える、か。
で、私は『江戸川コナン=工藤新一』っていうのは知らないって事になってるから、一緒に飛行機乗るわけにはいかないよねぇ。
なるほどなるほど。それは別々にロンドン行くしかねーわな、一緒に行くわけにはいかねーな
「?A姉ちゃん?どうしたの?」
気付かぬ間に彼をガン見して考えていたらしい。目の前で手をぶんぶん振るコナン君。
いっけね
「あぁ、ごめんごめん。ぼーっとしてた」
「大丈夫?疲れてる?」
「……うん。昨日、準備をしてたんだけど準備しているうちに楽しくなってきちゃって……」
「……寝るの遅くなったんだ?」
「そんなカンジ☆」
えへ☆と笑ってみせると、彼は苦笑いを返した。
んー……これは呆れてる顔だから、ヘンな邪推はしてないか?ならセーフだセーフ
それからは他愛の無い話……コナン君の学校での話や、私の仕事での話(起きた事件やその対策だけだよ!個人情報は喋れないからね)を話して解散したのだった。
次に会うときはロンドンの空港だ。
……無事に来るといいんだけど。
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藍梨(プロフ) - すっごく面白いです!この作品に引き込まれるように読んでしまいました!ゆっくりでいいので更新頑張ってくれるとうれs((まぁ応援しています!楽しみにしております! (2021年8月11日 9時) (レス) id: 42bd1ecc91 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - あざといですね笑これからも無理せずに頑張ってください!楽しみにしてます! (2019年11月24日 16時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
宮野(プロフ) - [窓]ωΦさん» ありがとうございます。これから頑張っていきますので、楽しんでいただけると幸いです (2019年5月2日 0時) (レス) id: 0b76434602 (このIDを非表示/違反報告)
宮野(プロフ) - ののいろ系女子さん» ありがとうございます。楽しんでいただけると幸いです (2019年5月2日 0時) (レス) id: 0b76434602 (このIDを非表示/違反報告)
[窓]ωΦ(プロフ) - 続きが楽しみです!!更新頑張ってください!楽しみです (2019年5月1日 22時) (レス) id: 3f5dfea003 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:宮野 | 作成日時:2019年4月19日 15時