それでも強く生き抜いて...3

# ページ9

中田side




コンサート開始直前...



俺はメンバーを楽屋に呼び出した。







宏「急に呼び出してどうしたんですか？」





光「あと1時間切っているんですけど...
なんか変更とかですか？」







『急に呼び出して悪い。
LIVEの前にどうしても渡したいものがあるんだ。』







涼「渡したいもの？」







『あぁ。
じゃあ、まずは...宏太。次が雄也で...』






俺はメンバー全員に黒い箱を渡した。






大「これなんですか？」







『開けてごらん。』







メンバーが一斉に箱を開ける。







裕「イヤモニ...？」






『それは...Aからの最後のプレゼントだ。』






圭「え...？Aから？」








『Aが希望と、願いを込めて贈った最後のプレゼントだ。


宏太のは、黄緑色で右耳に "H" の文字。


雄也のは、紫色で右耳に "e" の文字。


慧のは、青色で右耳に "y" の文字。


光のは、黄色で右耳に "S" の文字。


大貴のは、オレンジで右耳に "a" の文字。


圭人のは、緑色で右耳に "y" の文字。


涼介のは、赤色で右耳に "J" の文字。


裕翔のは、水色で右耳に "U" の文字。


侑李のは、ピンク色で右耳に "M" の文字。


ラスト...Aのは、白色で右耳に "P" の文字。



メンバーカラーのイヤモニ。


そして、全員の文字を合わせると...』








JUMP「Hey! Say! JUMP...」







『Aは、抗ガン剤の2クール目を決意した時に
これをデザインして、業者に注文した。

10周年LIVEの日に間に合うように作って欲しいと...


俺は、Aから頼まれたんだ。


「自分が死んだ後...
みんなが苦しんでいたら、これを渡して欲しい。
そして伝えて欲しい。


「「私はずっとずっとみんなの側にいるから。
音を届けるみんなの耳になるから。
ずっと10人で一緒だよ。」」

と...」』






慧「A...」









『Aには...全部お見通しだったみたいだね。


Aの分のイヤモニもあるという事は...


Aは 最後まで、前を向いて生き抜いたんだ。






お前達にとっても、俺にとっても...


Aの死を乗り越えることは、容易な事ではない。






だけど...

Aの事を忘れなければ

Aの...強く生き抜いた証は一生消えない。





だから、このLIVEで区切りをつけよう。





新たな Hey! Say! JUMP になるためにも

このイヤモニを使って...




最高のLIVEを作ろう。』

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