それでも強く生き抜いて...

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Aside



看護師さんが出て行った後、私はロビーのところに来ていた。




もちろん、入院中でも一応アイドルであることに変わりはないから、伊達メガネにマスクをしている。




今はまだ10時。




私は、まず始めにロビーのところにある美容院で

13年間大切にしていた髪の毛を

茶髪のロングから黒髪のボブカットに変えた。





理由は2つ。



1つ目は、治療に邪魔であるから。





2つ目は、治療に集中するため。



きっとしばらく髪の毛を切ったり、染めたり出来なくなる。



だんだん黒髪になっていく自分に嫌気がさす前に
黒髪に変えてしまった。




病気だったとしても、私はアイドルだ。


だから、せめて容姿だけでも綺麗な姿で病気と闘いたかった。






美容院に行った後は
お見舞いに来てくれるメンバーの為に
お茶やコーヒー、軽食などを買ったり...

メンバーがシャワーを浴びたい時に困らないように
シャンプーやリンスも買った。





両手が荷物で一杯になってきた頃...





今回の1番の目的地...文房具店に入った。


ここで、沢山の便箋と封筒、ペン、ノリを買い、私のお買い物はすべて終了。






お昼まで時間がなかったから、
急いで病室に戻り、今度はシャワーを浴びた。





無事、お昼ご飯の前にシャワーを浴びれて...


治療の前にやりたかった事が全部終わった！





少しだけ達成感を感じて、上機嫌でいると...





丁度良いタイミングで携帯が鳴った。





涼介もうすぐ病院に着くよ。雄也も一緒。




Aりょーかい!ありがとう。もうすぐお昼の時間だし、ちゃんとお昼ご飯を買ってから来てよ




涼介ほーい!!







涼介と雄也がもうすぐ着くという。


タイミングいいな〜



髪の毛を切ったこと、なんか言われるかな？




なんて少しウキウキしながらベッドに腰を掛けて
窓越しに外を眺めていた。
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きっと、私は甘く考えていたんだ。


この病気を "完治する" ということが
どれだけ大変な事かを知らずに.....

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