それでも強く生き抜いて...

# 〜回想〜 ページ17

涼介side



貴「それじゃ遅いんだよ...」



大「遅い...？」




貴「24時間テレビ、嵐のワクワク学校、アルバム制作、ライブ...

「今までで1番充実していた日々を送れました！」

そう胸を張って言えるくらい去年は沢山のことをやらせてもらった。


去年のツアーDVDの売り上げ、JUMP史上最高だったんだって。


ファンクラブの会員数も激増...


テレビ出演も増えて、レギュラー番組が決定したメンバーも出てきた。


雑誌も沢山取材してもらえて、映画やドラマが決まったメンバーもいる。



それだけ今のHey! Say! JUMPは注目されているんだよ。



だから...今がHey! Say! JUMPが進化できる最初で最後のチャンスなんだよ。



そのチャンスをモノにするには
10人...ううん。

11人の力が必要なの！

誰1人欠けちゃ駄目なの！！




もちろん私だって、今決まっている全ての仕事をこなせる訳じゃない事くらい分かってる。




だけど、治療を開始する前にやらないといけない事はまだあるんだ。




いきなりレギュラー番組を外れたり、ドラマの撮影中に活動休止に入ったりなんて出来ないよ。



いくら体に限界がきていても...



私は最後までジャニーズの...
Hey! Say! JUMPの桜田Aとして生き抜きたいの。




その為には、自分が納得できる状態で活動休止に入る必要があって...

それは今のタイミングじゃないの...」




宏「A...」




貴「だからお願い。
まだ活動を続けることを認めて...」





慧「...病院の先生にもお願いしたんだ。

そしたら...
いろいろな条件の下で許してくれた。

その条件には、俺らが全力で支えるというのも入っていた。


俺らは9人もいるんだよ？

力を合わせればきっと大丈夫。


だから俺からもお願い。

Aのやりたいようにさせてやって。頼む...」




貴「伊野ちゃん...」





光「Aの気持ちも伊野ちゃんの気持ちもよく分かったよ。

.....山田はどう思う？

Aとは同期で、Jr.の頃からずっと一緒に頑張ってきたんだ。俺は、山田の気持ちを聞きたい。」






光くんの目は本気で...



俺の答え次第でAの今後が決まるんだろうな。
と簡単に予想ができた。



他のメンバーも俺を見る。







Aが、沢山のアンチにあって悩んでいた入所直後...


その頃からずっと隣にいた俺だからこそ、
みんなは俺に最後の決断を託してくれたんだと思う。



だから、俺は今の気持ちを全力でぶつける。

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