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どこまでも落ちていく ページ32

深澤side




楽屋を飛び出した翔太の後を追って
辿り着いたステージ横。




Aが歌って、踊る姿が見える。




絶対に息苦しいはずなのに...

手足だって痺れて仕方ないはずなのに...




若干上がった息を必死に整えて
涙の跡が残った頬をそのままに...

それでも、笑顔で歌って踊るAは
誰が見ても、正真正銘のアイドルだった。





相葉「雪白Aさんでした!
ありがとうございました!!」




カメラが切り替わり、スタッフさんに誘導されて
ステージ横に移動してきたAが見えた瞬間...




俺も、翔太も、我慢出来なくて
疲れ切った様子のAの元に駆け寄った。




『A!!』



「えっ...」




勢いのまま、二人でギュッと抱きしめると
ガタガタと身体を震わせるA。





「ふっかさん、しょっぴー...」



『頑張った。頑張った。』




「ちゃんと出来ていたかな...もう分かんなくて...っ..」





翔「めちゃくちゃ良かったよ。最高だった。」




『うん。ちゃんと伝わったよ。
よし、みんながいる楽屋に戻って休もうね。』






そう言うと、少しだけ身体の力が抜けたA。





「衣装、着替えに行かないと...」





そうやって呟くAだけど、大丈夫。



楽屋を飛び出す直前、近くにいためめとラウに
Aの衣装を取ってくるようにお願いしたから。





『ん?
それはめめとラウが取りに行ったから大丈夫だよ。』





「え...それは...」




翔「Aの楽屋、少し遠いみたいだしラッキーじゃん!たまには甘えていいんだって。」





『衣装はもう少ししたら着替えればいいからさ。
髪の毛も、ハーフアップのままで大丈夫。

だから一回休もうね。』





翔「よし、戻ろう。
俺、鍛えているしAならおんぶ出来るよ。」




『A、翔太におんぶしてもらう?』




「え...あ、いや。大丈夫。歩いて戻る。」




翔「なに?遠慮してんの?笑」




「.........」






冗談っぽく翔太が言うけど
俯いたまま、何の反応も示さない。





心が疲れ切ってしまったのか...

身体が言うことを聞かないのか...





この後も出番はあるし
明日は生配信、その後も生放送の出演は続くから
大丈夫なのかなって不安になった。





翔「...ふっか。」




『ん。ちょっと支えるね。』





めめラウが荷物を取りに行ったと聞いた時に
Aが口籠った理由なんて知る由もない俺らは
不安そうにするAを支えて楽屋に戻った。

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作者名:みるくてぃー | 作成日時:2021年10月28日 19時

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