直前のアクシデント ページ28
岸優太side
自分達の出番までステージ横で待機していると
20時台のトップバッターを務めるAが
ステージ横のスペースに入ってきた。
永瀬「お、Aやん。お疲れ。」
「あ、お疲れ様。」
覇気のない笑みに若干の違和感を感じながらも
他は至って普通だから、たまたまかな〜なんて
感じた違和感を頭の片隅から消してしまった歌唱前。
事態は歌唱を終えて戻ってきた時に起こった。
スタッフ「お疲れ様でした。
楽屋に戻っていただいて大丈夫です。」
「「「ありがとうございましたー！」」」
スタッフさんに挨拶をして
楽屋に戻ろうとステージ横を通ると...
�盒供屬△�...Aちゃん？」
海人の声に、歌唱前に感じていた違和感を思い出して
慌てて周囲を見渡すと、苦しそうに壁にもたれかかり
不自然なほどに肩を揺らすAの姿。
神宮寺「えっ...」
『A、どうした？』
「はぁ...はっ...はぁ...」
�盒供峅畍撞�...？
俺、マネージャーさんにタオルをもらってくる！」
平野「A、大丈夫だよ。落ち着け〜」
神宮寺「俺らは、SnowManさんの楽屋に伝えてくる。
廉、行こう。」
永瀬「ん、行くわ。」
『A、急にどうした？』
「ひっ...はぁ...はぁ....もう..分かんないよ..っ...」
平野「ん？何が分かんないの？」
目からボロボロと涙を零して
苦しそうに呼吸をする姿はこれまで見たことがなくて
一体何があったのかと心配になった。
平野「うおっ！」
力が入らないのか、その場に蹲りそうになった
Aを、紫耀が慌てて抱きとめる。
その間にも絶え間なく聞こえる
嗚咽とおかしな呼吸音。
平野「...そんなに泣いてどうした？
誰かに嫌なことでも言われた？」
紫耀の問い掛けに首を横に振るものの
一向に治まる気配がない。
『歌唱まであと8分くらいか...』
幸いなのか、不幸なのか、ステージ横は、
バタバタと慌ただしくAの異変に気づいている人は
いなかったから、大ごとにはなっていないけれど...
こんな状態でソロ曲の披露なんて出来るはずがない。
年末年始の期間ですら
こんな様子は見たことがなくて...
あまりに取り乱した様子に
一体、何があったのかと不安で心臓がバクバクした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 7455人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みるくてぃー
| 作成日時：2021年10月28日 19時
