10人目は頑張り屋さん21

耳を塞ぎたい言葉 ページ1

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〜雑誌の取材にて〜


記者「今回のトークテーマは“優秀”です。
最近、この人すごいなとか、優秀だなとか思ったことはありますか？」




深「俺は照かな。」




照「え、俺？笑」



深「滝沢歌舞伎にIMPACTorsっていう後輩が出てくれているんですけど、彼らの曲を照が振付担当したりしていて、すごいなって思いますね。」



翔「照は俺らの曲も振付してくれていますから。」




照「いや、たいしたことないよ笑」




康「阿部ちゃんもシンプルに優秀やけどな。」




阿「そんなことないよ笑」




蓮「まって！阿部ちゃんがそんなことなかったら
俺らはどうなっちゃうんだよ笑
ねぇ、佐久間くん！」




佐「俺を巻き込むな笑
ほら、優秀でいったらこの間、本物の最優秀賞をとったメンバーがいるもんね！」




ラウ「あ！Aちゃんだね！」




照「最優秀主演女優賞だもんな。
マジですごいよな。」




ラウ「俺ら、テレビの前でめちゃくちゃ騒いだもんね！」




深「騒いだね笑
マネージャーさんが動画を撮っていてくれて
後で見返したんだけど、マジでヤバかった笑」




舘「俺らも誇らしかったもんね。」




『ありがとうございます笑』
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記者「以上で座談会を終えます。
ありがとうございました。」




「「「ありがとうございました！」」」





“優秀”というテーマでひとしきり盛り上がって
10人での座談会は終わった。



メンバーが控室に戻る中、私も一緒に戻ろうとした。





だけど...





スタッフA「雪白さんって、いつやめるんだろう。」




スタッフB「最優秀賞をとったし、そろそろ...ね。」




スタッフC「確かにメンバーさんも、積極的に最優秀賞受賞の話をしているもんね。
"早期脱退を望む" っていうところかな。」





スタッフB「まぁ、アカデミー賞を取ったし、
しばらく演技の仕事は殺到するだろうしね。」





スタッフA「SnowManのファンはみんな言ってますよ。アイツは "邪魔" だって。」




スタッフC「ほんと可哀想な子だねwww」






物陰から聞こえる嫌な言葉の数々に
思わず足が止まってしまう。




次から次へと聴こえてくる悪口は
私の心を少しずつ蝕んでいく。






聞きたくないのに、なぜだか身体は動かなくて
メンバーの背中が少しずつ小さくなるのを
見つめることしか出来なかった。

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