10人目は頑張り屋さん15

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佐久間side




『え？え？え？』



今、佐久間さんの目の前では
どうにも信じられないことが起きています。




阿「ちょっ！」



康「えっ...」



照「は...？」




「だから！こんだけ忙しいときに何やってんだって
聞いてんだよ！！」




ラウ「...」




「なに？何も言わないんだ？」




ラウ「いや...えっと...」





とんでもなく鋭い目をしたAと
困ったような苛立ったような顔をするラウール。





深「ちょっと、1回落ち着こう...な？」




「うるさい。私はラウに理由を聞いてんの！」




ラウ「だから、これは罰ゲームなの。
スタッフさんから言われたから...」




「言われたら何をやってもいいんだ？
へぇ、なんも考えていないんだね。」




蓮「ちょっ、Aちゃん。落ち着いて。」





Aがここまで怒っているところを
初めて見た俺らは、その勢いに圧倒されて
仲裁すらまともに出来ず、揃いも揃って右往左往。




Aが、とんでもないスケジュールに追われて
まともに休めていないことも分かっているし
今日楽屋入りしてからもなんかイライラしているな
とは思っていたけれど...




まさか、こんなことになるなんて思っていなかった
俺らは驚きと戸惑いで何も出来ずにいた。




そんな中、聞こえたのは翔太の苛立ちを含んだ声。




翔「...Aが怒っている理由がわかんねぇ。」




「は？」




翔「だからお前が何にキレているか分かんねぇって
言ってんだよ！」




「うるさいな。部外者は黙っててよ。」




翔「は？」





なんて新たな火種が生まれそうなところを




舘「翔太、今はダメ。」




涼太が少し強めに止めてくれた。





康「...Aは何にそんなに怒ってるん？」





「時間がないの！
こんな収録、早く終わらせて
次の仕事をしないといけないのに...」





時間がない。


それは誰が見ても明白。





だけど...


「こんな収録」って...



1つ1つの仕事を丁寧にこなしているAからは
絶対に出てこないはずの言葉が飛び出したことに
驚きと心配が込み上げてくる。





俺も何か言わないとそう思った時...

.→←激怒！？

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