10人目は頑張り屋さん14

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目黒side



翔「今日は...あ！世界一じゃん！！」



なんて大興奮のしょっぴーの手には
俺達が “世界一” なんて呼んでいる、からあげ弁当。




4日前に会った時はお昼を挟まない仕事だったから
Aちゃんと一緒にご飯を食べるのは
2D.2D.のとき以来かな？



だからか分からないけれど
いつもは好き勝手に散り散りするメンバー達が
今日は全員、楽屋に留まっていた。




照「これ、Aの分な。」



「ありがとう。」




いつもは誰にも手をつけられず
机の上に置かれたままのAちゃんのお弁当が
今日はちゃんとAちゃんの手に渡された。




深「みんなで食べるの久しぶりだよね。」



佐「1ヶ月ぶりくらい？」



阿「うわ、久々だ！」




ワイワイした楽屋の中で、俺の耳が捉えたのは...



ラウ「Aちゃん？」



ラウールの不思議そうな声だった。



顔を上げると、弁当を手に持ったまま
困ったように眉を下げるAちゃんの姿が...




『どうしたの？座らないの？』



「あー...いいや。
私、立ったまま食べるから大丈夫。」




立ったまま食べる...？




『なんで？席空いてるのに...』



舘「立ったまま食べるのは行儀が悪いから
ちゃんと座って食べなよ。」




「そっか...そうだよね。ごめんごめん。」





なんて言いながら、俺とラウールの間の椅子に
腰を下ろしたAちゃん。




なんだ？



なんとなく違和感を感じる。




深「じゃあいいかな？照、よろしく。」




照「え、俺？笑
まぁいいや。いただきまーす！」




「「「いただきまーす！！」」」





岩本くんの号令で手を合わせて「いただきます。」




ガキみたいだって笑われるかもしれないけど
俺達は、至って真面目だからね。




翔「うわっ！旨っ！！」



康「よぉ毎回、その反応が出来るよね笑」



翔「旨いから早く食べた方がいいよ！」



康「旨いのは知っとるんよ。
ただ毎回、その輝かしい反応は無理やって笑」



佐「ほんと翔太っていい反応するよな笑」




なんてワイワイガヤガヤしている楽屋。





深「あれ、A。食べないの？」




向かいに座るふっかさんの言葉に
隣を見ると、ボーとしているAちゃん。




「...ん？あ、食べるよ。」




なんて言うものの、動きそうな気配はない。




『Aちゃん、具合悪い？』




「ん？ううん、大丈夫。
徹夜続きだから、ちょっとボーとしてるだけ。笑」




ラウ「...じゃあお箸の袋を開けるね？」

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