10人目は頑張り屋さん14

★捻挫 ページ18

照side



今日はFNS歌謡祭に向けたダンスレッスン。




FNS歌謡祭では
最新曲のGrandeurを披露する予定ということで
前回のベストアーティストをめちゃくちゃ見返して
あぶり出した反省点をメンバーに伝えているところ。




『_____まぁ、反省点はこんなもんかな。

とりあえず、Aが参加出来る時間は
位置の確認と角度の合わせを中心にやります。

Aが出てからは
細かい振り付けの確認をやろうと思います。』




「「「はい！」」」



佐「よっしゃ、やろうぜ！」



康「位置が少しズレただけでぶつかるからなぁ...」



翔「康二、元気だせって！笑」




なんて康二と佐久間を中心にワチャワチャしている
メンバーに笑っていると...




ラウ「岩本くん。提案があるんだけど...」



『ん？どうした？』



ラウ「Aちゃんとセンターを割るときに
俺達の立ち位置を0.5じゃなくて、0.8くらいにした方がいいんじゃないかと思うんだけど...どうかな？」



『0.8？』



ラウ「うん。この間のビデオを見たんだけど
お互いに少し踊りにくそうに見えて...

実際はそんなことないんだけど、映像的にそう見えちゃうならば、いっそのこともう少し間隔あけるのも
ありだなって思ったの。」



『たしかにそうだね。
Aに言って、位置取りを確認しようか。』



ラウ「分かった！Aちゃんを呼んでくる！」




目をキラキラさせたラウールが
端っこでストレッチをしているAを呼びに
バタバタと走っていった。
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位置確認を終えた
Aが次の仕事に向かってから30分。



『じゃあ15分休憩して、そのあと1回通そうか。』



俺の声に床に横たわる奴や、水を取りに行く奴、
自主練を始める奴、各々が好き勝手に動き出した。




俺も水飲みにいこうかな。

なんて壁際にあるバッグのところに行こうとすると...




蓮「岩本くん。お願いがあるんですけど...」



何やら目黒が神妙な顔で近づいてきた。



『なに？』



蓮「バク転、見てもらえませんか？」



『今？急にどうした？』




目黒や康二、ラウールが
バク転を猛練習していることは知っている。



“アクロバットを強みにしたグループに加入した以上
俺達だってバク転くらいやらないといけない。”


そんな思いで一生懸命、練習している3人に
俺達も可能な限り、アドバイスをしてやっている。





だけど、なんで今なんだ？



別に近々で披露するわけでもないのに...

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