10人目は頑張り屋さん14

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大野side



事務所の指示とはいえ
今のAには踊りきれるはずがない。


大袈裟に思われるかもしれないけれど
本当にそれくらいハードな楽曲なんだ。




まもなくAが登場する頃のはず。


そろそろ行くか。




二宮「Aのとこに行くの？」



『ん。行ってくる。』



相葉「俺もいくよ。
リーダー1人じゃ、連れて帰ってくるの大変でしょ？」




松潤「なんか落ち着く為のセットとかあんのかな？
こんだけ忙しかったら、何回か同じ状況になってんだろ。」




櫻井「とりあえず酸素缶を持ってきてもらうように
マネージャーには頼んでおいたけど...」




相葉「Aのマネージャーに聞いてみたら？」




二宮「アイツはダメだよ。
全然、Aのことを見てないもん。」




櫻井「阿部ちゃんに電話してみようか。」



そう言った翔ちゃんが阿部ちゃんに電話をかける。





櫻井「あ、もしもし？
_____うん。ちょっと待ってね。」




そう言うとおもむろに電話を渡してきた。




大野「なに？」



櫻井「リーダーから説明してあげて。」



大野「え？なんで？」



櫻井「多分、リーダーが一番、Aの様子をわかっていると思うから。」




松潤「とりあえずスピーカーにしていい？」




大野「うん。もしもし？」




阿「お疲れ様です。SnowManの阿部亮平です。」



大野「ん、知ってる。」



阿「あの、Aはどんな感じでしたか？
僕達、宮舘のコロナ陽性が出たあと
一度もAに会えないまま、自宅隔離になっちゃって...」




大野「...分かんない。」




阿「え？」



大野「ただ、必死だよ。とにかく必死。」




阿「そうですか...」



大野「デタミの披露が終わったら
俺達の楽屋に連れて戻って、少し休ませるから。

自分の楽屋に戻らせたら
すぐに別の仕事をさせられて休めないだろうし。」




阿「本当にありがとうございます。」



松潤「Aが休む為のセットとかってあんの？
なんかこうすると落ち着くみたいなやつとか。」




阿「え、なんだろ...
あ、Aが使っている移動車の中に
ブランケットとかクッションが積んであります。

あとは...限界を超えそうになると
フードやブランケットを頭に被って
外部との接触を断とうとするので、その時は何も言わずに見守ってやってください。」




櫻井「分かった。ありがとね。」




阿「Aのことを宜しくお願いします。」




電話の向こうの阿部ちゃんは
とにかく心配そうだった。

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