10人目は頑張り屋さん12

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頭の中が、真っ白になった。



モニターに映し出される白い文字が
目には入るけれど、頭には入ってこない。



理解が出来ない。理解したくない。




何一つ分からなかった。




背中を摩ってくれていたであろう
阿部ちゃんと舘さんの声が聞こえた頃には
番宣はだいぶ進んでいて...




もうすぐMCが終わるということだけは分かった。






ふっかさんがMCを締めようとした瞬間
みんなが一斉に顔を強張らせる。


全員一緒ってことはイヤモニ...？



誰かに外されたであろうイヤモニを
慌ててハメ直すと、何やら言葉が聞こえてくるけど...



ごめん。よくわからないや。




もう、なんでもいい。


もう、どうでもいい。



腰が痛いな。身体も痛いよ。

疲れたな。眠いな。

休みたいな。心が痛いな。苦しいな...





苦しい現実から逃げようとした
私の耳が、僅かにふっかさんの声を捉える。




深「...じゃあ最後にソロデビューについてだけど...

A、いける？」





ふっかさんには迷惑をかけられない。




でも何を言えばいいの...




ラウ「...Aちゃんもソロデビューのことは
知らなかったんだよね？」




事態を察したラウが話を振ってくれた。



『うん...知らなかった...』



ラウ「それはビックリするよね。
ちなみに...ソロデビューは...どう...？」




『えっと...あの...』



佐「時間はあるから、ゆっくりで大丈夫！」



康「ゆっくりでええで。」




『あの....正直、まだ理解しきれていなくて...

...ソロデビューは、誰でも出来ることじゃないから
この恵まれた環境に感謝しないといけないことは
ちゃんと分かっています。

でも、今は...
たった一人で作品をつくることに対する
不安や寂しさの方が、正直大きいです。


私は...SnowManに必要なかったのかな...って..
一人だけ切り捨てられた気がして..っ..苦しいです。


..っ..あぁダメだぁ...ごめんなさい...っ..』




泣きたくなかったのに、涙がポロポロと溢れてくる。




握った拳がブルブル震える。





それでも何が言わないと...


このままじゃファンの方にも、みんなにも失礼だ。




『...きっと、このソロデビューが
SnowManの力になれると信じて...っ...

私の全てをかけて精一杯、頑張ります..っ...』






深く頭を下げる。





あぁ...もう分かんないや。


疲れちゃったなぁ...




自分の感情すら分からなくなった私に
一体何ができるんだろう...

溢れ出す本音→←.

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