決戦のとき ページ6
佐久間side
深「...本当にいいんだな？」
照「何度も確認すんなよ...笑」
ふっかの問いかけに
照を含む全員が力強く頷いた。
深「よし...行こう。」
役員室を前に、最後の意思疎通。
俺達が今からやることは
自分達を雇ってくれている人達に楯突くこと。
絶対にやってはいけないことだし
下手したら多くの信頼を失う可能性がある。
これといった証拠もない。
Aの話が嘘ではないという確証もない。
仲間の話を鵜呑みにして
こんなことを起こそうとしているのだから
周りからみたら、ひどく滑稽に見えるかもしれない。
でも...それでも俺達はAを信じることにした。
.
.
.
.
“トントン”
役員「はい？」
照「...失礼します。」
照を先頭に役員室に入ると
何やら怪訝そうな表情を浮かべる役員達。
役員「なに？」
『雪白Aのことで、お話があって来ました。』
役員「ほう...それで？」
なんとも言えないくらいの圧力を感じて
一瞬、身をたじろぐ。
照「単刀直入に言います。
これ以上、Aのことを傷つけないでください。」
役員「...なんのことだ？」
深「しらばっくれないでください。
Aに圧力をかけて退所に追い込もうとしたり
SNSに書かれた不特定多数の批判や暴言を
復唱させたり、複写させたり...」
役員「そんなに酷いことがあったのか...？」
『っ！しらばっくれんなよ！』
阿「佐久間！！」
『ごめん...』
舘「Aは昨日、手首を切りました。
本人は否定していますが、状況的に自ら命を絶とうとしたんだと思います。」
役員「グループメンバーとして相応しくない行動だな
本日付で解雇処分にしようか。」
阿「...どうして解雇になるんですか？
納得がいく説明をお願いします。」
役員「...もともと男性アイドル事務所に
女がいる時点でおかしいんだ。
それなのに、その矛盾に目を瞑ってやっている
俺らのアドバイスにすら耳を貸さない...
あそこまで自分勝手な奴が、この事務所にいる時点で
俺達、経営陣にはマイナスしかないからね。
このタイミングでの解雇は妥当な判断だろう。」
阿「...全く納得がいかないです。
そもそもアドバイスってなんですか？
アイツが他人の意見に耳を貸さないことなんて
普段じゃ考えられない。
よっぽど変なことを言ったんじゃないですか？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 5495人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まり藻(プロフ) - 1から読ませていただきました。言葉の危うさ、受け取る相手によって変わる言葉の難しさを考えさせられました。私も改めて発言や書き込む言葉を気をつけていこうと身が引き締まりました。これからも楽しみにしております。 (2022年5月4日 7時) (
レス) @page35 id: 9e89f30c97 (このIDを非表示/違反報告)
りを(プロフ) - シリーズ1から読みました。まだまだ途中なんですが、みるくてぃーさんの言葉？セリフ？一つ一つに重みがあり、この回を誹謗中傷している方達全てに見せたいと思いました。また、シリーズ9から読ませていただきます！ (2022年3月28日 19時) (レス) @page36 id: 91fa929b57 (このIDを非表示/違反報告)
Kenta.K(プロフ) - ここまで読んで本当に号泣しました。ありがとうございます。 (2021年4月2日 20時) (レス) id: debd99aa1c (このIDを非表示/違反報告)
むち(プロフ) - あの、、本当にこの作品を作って下さり、ありがとうございました。物凄く感情移入してしまい、号泣しました。。ほんとに凄かったです！！これからも頑張ってください！これからの作品も楽しみです！ (2021年3月10日 21時) (レス) id: 69b0faf658 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 初めからシリーズ1話から読みました。深い絆のお話とSNSの使い方を本当にわかって欲しいと思う部分も共感しました。ただでさえ芸能人のジャンル関係なく誹謗中傷は言葉の暴力であり命を粗末の導きにも伴う非常に危険な言葉の拡散だと私も思います (2020年10月26日 22時) (レス) id: c8f17d7735 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みるくてぃー
| 作成日時：2020年6月1日 21時
