10人目は頑張り屋さん4

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深澤side



『え...ヤバ...』



車から降り、Aの後を追うと
目の前には高級ホテル並みの共有スペースが見える。




ガードマン「おかえりなさいませ。」




「ご苦労様です」



ガードマンに挨拶しながら
入り口にあるオートロックにディンプルキーを
差し込むとオートロックが解除され
今度はドアマンがお出迎え。




ドアマン「おかえりなさいませ。
お荷物お持ちしますか？」




「ご苦労様です。大丈夫ですよ。」




ドアマン「失礼致しました。」




俺らはペコペコしながら
Aの後ろをついていくことで精一杯だった。




翔「なに、この高級マンション！！」




「私がJr.として活動するのと引き換えに
ジャニーさんが用意してくれた家なの。」




佐「なるほど...」




阿「またドアがあるの？」




「エレベーターホールに行くためには
指紋認証かICカードの認証が必要なの。」




そう言って手を当てるとドアが開き
すぐにエレベーターがやってきた。




ラウ「あれ？このエレベーター、ボタンないよ？」




「ICカードをかざすか鍵を回すの。
そうすると自分の階に直通するから。」




ラウ「え！すごい！
他の階には止まらないんだ！」




なんて最新設備にワクワクしているラウールと



『ヤバ...』


翔「次元が違う...」



若干ビビっている俺たち笑




「着いたよ。ここが私の家。」




そう言って鍵を開けてくれた
Aの後に続いて家の中に入ると...


まぁ予想通りっちゃ予想通りだけど
とにかく広いフロアだった。



時田「これ何LDK？」



「6LDK。もともと家族4人で住んでたし。」




ふとリビングと繋がる和室を見ると
綺麗な仏壇が置いてあった。



『Aのご両親？』



「うん。」



『ご挨拶していい？』



「もちろん。」



メンバーとマネージャーと一緒に
手を合わせてご挨拶をする。




仏壇の横の畳は擦れていて
リビングのフローリングも所々傷がついている。


きっとAがやったんだろう。



『ねぇ、家賃いくらなの？』



「ここ賃貸じゃなくて分譲なんだよね。
ジャニーさんが一括で購入したみたいで額は分からないの。」




両親が亡くなって塞ぎ込んでいた時に
ジャニーさんから「僕の目が届くところにいてよ」
と当時ジャニーさんが住んでいた青山の高層マンションへの引越しを勧められたことがある。



でも家族との思い出が詰まっている
この部屋を出たくなくて拒否したんだよなぁ。


懐かしいなぁ...

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