10人目は頑張り屋さん3

教えてください ページ37

滝沢side



会見の翌日、ふっかからAの病気について
もっと詳しく教えて欲しいと連絡があった。



だからAだけが仕事の今日
メンバーにきちんと説明をすることにした。




Aの希望もあり
病気のことはなるべく隠し続けたいから
情報が漏れるリスクを最小限にする為に
俺の家にメンバーを呼んだ。





『散らかっているけど、そこら辺に座って。』




照「今日は無理言ってすみません。
よろしくお願いします。」




『ん。ラウールは学校休んだの？』




ラウ「今日は開校記念日なので休みでした！」




『そっか。
じゃあ時間も限られているし、説明するね。

Aにも許可は取っているから大丈夫。』





「「「よろしくお願いします。」」」





『まぁ病気については
Aからある程度聞いていると思うけど...

Aの病気は全般性不安障害。

この病気は他の病気を併発する可能性が高くて...
本人には言っていないんだけど、症状的にAはパニック障害を併発している可能性が高いと診断されているから。

それだけは認識しておいて。』





康「パニック障害...」





『例えば、会見の後の感じ。
あれは不安障害の症状とパニック障害の症状を併発している感じだったね。

不安障害の身体症状としては
頭痛、頭の圧迫感や緊張感、しびれ感
そわそわ感や、もうろうとする感じ、めまい感、
頭がゆれる感じ、自分の身体ではないような感じ、
身体の悪寒や熱感、手足の冷えや熱感、全身に脈拍を感じるなどが挙げられている。


もちろん精神症状も出てくるけど
俺らに分かるのは寝つきが悪くなったことくらいで
あとはAが隠そうとするから
少しでも違和感を感じたらすぐに声をかけてやらないといけない。


それから、いつどんな症状が襲ってくるかは
Aにも分からない。



ただ特定の環境として
大雨の日や誕生日の1ヶ月前後、大切な人に何かあった時は、必ず発作を起こしているね。


過去の嫌な記憶と融合される時は
どちらかといえばパニック障害の症状が強く出てくるかな。過呼吸とか吐き気とか...』





舘「だから過呼吸...」





『うん。そうだね。

それから薬についてだけど...
まだAから聞いてないよね？』





阿「聞いてないです。」





『じゃあ説明するね。

俺も理解するのに時間がかかったから
正直、難しいと思う。


でもちゃんと知って欲しいから
あえて難しい説明をするから。』

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