10人目は頑張り屋さん3

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深澤side



過去に何かあったとは思っていたけれど
まさか...こんなに辛く苦しいことだったなんて...



Aの過去に衝撃を受けすぎて...
受け止めることに必死で...何も言えなかった。




そんな俺らを不安に思ったのだろう。


ラウールまで泣きそうな顔をしている。





『苦しい過去を話してくれてありがとう。

病気のことなんだけど...今も薬を飲んでいるの？』





「...うん。
抗不安薬、抗うつ剤、気分安定薬、睡眠薬
今はこの4つの薬を処方してもらっている。

気持ちが落ち着いている時期は
薬を飲まなくても平気なんだけど...

毎年6月から8月は精神的に追い込まれやすくなるから
ちゃんと薬を飲むようにしているの。」





『そっか。
不安定になったらどうしているの？』






「薬を飲んで落ち着けばいいんだけど...

薬で落ち着かなければ
ジャニーさんや滝沢くんに連絡して
声を聞いて少しでも落ち着けるようにしているかな」






『じゃあ、次からは俺らに電話してよ。』





「え？」





『だって俺らはもう仲間じゃん。

Aの過去や今の状態を知って
手を離すほど俺らは弱くないよ。


A以外に、9人もいるんだから！

1人では重すぎる荷物も10人で分け合えば大丈夫。』





「ふっかさん...」





照「Aはビビリすぎ。
過去に辛いことがあって
トラウマになるのもよく分かるけど...

俺らはお前を捨てることなんてない。

もっと甘えて、迷惑をかけていいんだよ。」






佐「そうだよ！
もっと甘えてきてくれないと寂しいじゃん。

それにな、Aは自分が両親を...って思っているかもしれないけど、120% Aは悪くないよ。
悪いのは全て相手じゃん。」






翔「お前さ、俺らのこと見くびりすぎ。

病気のことや批判リスクのことを聞いたくらいで
俺らが「一緒にデビューしたくない。」なんて言うと思ってたの？笑
そんな訳ねーじゃん。


デビューはさ、10人の夢だろ。

今まで6人で見てきた夢に
それぞれの場所で頑張っていた4人が加わって
10人の夢になって...

それなのに
「そうですか。じゃあAは外しましょう。」
って、そんな簡単に納得するわけないじゃん。

10人の夢は10人で叶えるんだよ。」







阿「俺らはもう家族だよ。

家族を失って、ジャニーさんが亡くなって
一人になったって思っているかもしれないけど...

Aが気がつかないうちに
Aには、9人の家族が出来たんだよ。」

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