10人目は頑張り屋さん

. ページ15

.



兼任を考え直すように言われたことが
悔しくて、申し訳なくて即座に否定したけれど
よく考えれば全ての活動を
今まで通り行うなんて到底無理な話だ。



『...舞台やLIVEは絶対出たいです。』




照「...なんで？」



舞台やLIVE、それだけでかなりの仕事量になる。

SnowManは2月と4月〜5月には滝沢歌舞伎、
3月には横アリで単独コンサートが決まっている。


HiHiJetsはジャニワのあとは
5月からクリエでのコンサートが決まっている。


日程は奇跡的にほぼ被っていないが、一部被っている部分もある。
だからきっと頭ごなしに否定されると思っていた。

でも違った。
ちゃんと私の考えを知ろうとしてくれていた。




『今でこそ単独でのコンサートが増えたけれど
昔はバックばかりで自分たちが主役になることなんて
ほとんどなかった。

だからこそ、自分たちが出させてもらえる
舞台やLIVEは必ず出たいんです。

それに...LIVEや舞台にはお金を払って来てくれていて...
それなのに私の都合で完全な姿を見せることが出来ないのはどうしても嫌なんです。


だから...』




佐「そっか。そうだよね。」




Jr.歴が長く、苦労を沢山しているSnowManだからこそ
その有り難さを痛いほど感じていると思う。


だからきっと分かってもらえると思っていた。

でも現実は甘くなかった。



深「...それだと結局は今と一緒で、舞台やLIVEの合間を縫って、次の活動の準備をすることになる。」



『でも...皆さんも公演中に次の活動の準備をしてたじゃないですか！なんで...なんでダメなの...』




阿「A、落ち着いて。ね？」




『だって、ちゃんとやらないと...そうじゃないと私の居場所がどこにも無くなっちゃうから...っ...』





本音が口をついて出てくる。

今までHiHiのみんなにも言えなかったこと。


兼任をすることで、もし中途半端なことをしてしまったら
HiHiJetsの中にも、SnowManの中にも
私の居場所がなくなってしまう。

それがずっとずっと怖かった。




ラウ「Aちゃんはなんでそんなに自信ないの？」




『え？』




ラウ「Aちゃんはまだ無名で、後ろにいるチビJr.の
1人だった僕を見つけてくれて、前に出してくれて
ステージに立つ楽しさを教えてくれた。
そんなふうに、他人を大切に出来るAちゃんを嫌う人なんて、ここにはいないよ！！

もしファンの人が悪く言うなら
それに負けないくらい僕が大好きっていうもん！

だからそんなに無理しないでよ」

.→←会議

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す