愛刀没収されました【DC×呪術廻戦】

愛刀が3本 ページ4

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「はぁぁぁぁぁ大丈夫でしたか加州……！
　大和守も、私と離れ離れじゃ寂しかったですよね……！」



何かしら、これ。
私今、何を見せられているのかしら。



「すみません佐藤さん……この子がどうしてもと……」
「まったく……高木くんは甘すぎよ」



廊下でコソコソ何かを運んでいる高木くんを見つけて
何を持っているのかと聞いてみたら、

昨日押収された日本刀持ってるから吃驚したわよ。

まさか持ち出すつもりじゃ、って尋ねたら
「持ち主の少女が、」と経緯を説明してくれたから、

立ち会いで私も来たんだけど。



「大体あなたね、そういうのは警察や専門機関の……」



許可が必要、と言おうとして、
鞘を愛しそうに撫でていた少女に睨まれた。

怖い、怖いわよ怖すぎ、何この子。



「押収するにしても、素手で確かめるイカれた奴がいますか？
　ああ警察にいましたね、
　てか警察ってそういうガサツな人の集まりなんです？」
「あなたねぇ……！！」



何て失礼な子、と憤って怒鳴りそうになる自分を、
全神経を使って必死に抑える。

大人なんだから、我慢我慢。

そんな私をさておき、少女は刀を鞘からスラリと抜いて、
蛍光灯の明かりを当てながら刀身を見つめていた。



「あ……！あぁ！！」
「わっ……ど、どうしたの？」
「どうしたもこうしたも……！
　ここに指紋……ここにも、ここにも……！」



先程の鬼の形相から打って変わって、
少女の顔色は真っ青になる。

そして慌てて腰に巻いていたポーチから何かを取りだした。



「それは？」
「黙ってください喋らないでください唾が飛びます。
　それから呼吸もしないでください極力」



少女はそんな無理難題を私達に押し付けたっきり、
途端に静かになった。

代わりに彼女の白い手は忙しなく動いている。

柔らかそうな質感の紙と、小さなボトルに入った油、
それから布と釘のような金属。

それらを巧みに使って、少女は刀を手入れしていく。


……見事な手さばきね、と思わず感心しちゃった。



「……ふぅ……よかった、錆になる前で……」
「凄かったわね、あっという間だったわ」



私は賞賛の意味を込めてそう言った。

しかし彼女は……



「そもそも、そちらの新米さんが素手で触らなければ？
　こんなことにはならなかったんですけど？

　せめて鑑識さんか何かに渡して欲しかったですね？
　そっち系の人の方がこういうのの扱い慣れてるでしょ？」



こ、このガキンチョ……





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