愛刀没収されました【DC×呪術廻戦】

愛刀が2本 ページ3

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「だーかーらー！！聞いてます！？
　私の！！加州清光と大和守安定返してください！？」
「で、ですからあれはお返し出来ません……！
　上からの指示ですので！」
「はァ！？」



先程から警視庁の一室で騒ぎ続けているこの少女。
名前は確か……



「え、えっと、沖田Aさんですよね」
「そうですけど？それが？」
「自己紹介が遅れましたが……警視庁の、た、高木渉です」
「興味無いです。名前覚える価値も無いです。
　加州と大和守を早く。私に。返してくださいよ高橋さん」
「高木です！！ですからそれについては……」



こんな調子で、本当にキリがない。


先日パトロール中の警察官がこの少女から回収した、
小綺麗な鞘に入った2振りの日本刀。

許可証も持っていなかったので、
銃刀法違反としてその刀剣は警視庁が預かったようだ。


……ただ、そのおかげで今、この少女にいびられ続けている。



「……あの子達に触りましたか？」
「あの子達？」
「あなた達が回収した刀剣、
　私の、可愛い加州清光と大和守安定のことです」
「はぁ……」



どうだったかな、と思い出す。

確か新任の警官が2人揃って、
真剣か模造刀かの確認をしていた気もするけど……



「確か触っていたと思いますよ」
「…………素手で、とか言いませんよね？」
「え？ええ、素手ですけど……」



そこまで言うと、
彼女はバンッ！と机を叩いて立ち上がった。

吃驚した。
音もそうだが、何より彼女の般若の顔が恐ろしい。



「素手で刀身に触れたって言うんですか！？」
「そ、そうです」
「信ッじらんないです！！素手で刀身に！？
　何してくれちゃってんですか！？脳髄腐ってんですか！？」
「え、ご、ごめんなさい？」



今すぐ持ってきてください、と少女は怒鳴った。

凄い気迫だ、どうしよう、怖すぎる。

現役の警察官に対して物怖じしないどころか、
これでもかと言うほど責めたててくる。



「だ、だから……！」
「ああもう！！じゃあ持って帰りません！！
　この部屋に持ってくるだけでいいですから！！」



そのくらいなら脳ミソ空っぽでも出来るでしょう！？と。

別に脳ミソ空っぽじゃないんだけどな……
これでも、君よりだいぶ歳上なんだけどな……

と、様々な言い訳が浮かぶが仕方ない。

これ以上少女(般若)と言い合いをしても、
きっと僕のメンタルがガタガタに崩れ去るだけだろう。


そう諦めをつけて、
僕は押収された日本刀を取りに行った。





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