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あと少しで唇が触れ合うところでぴたりと彼の動きが止まった。
「目、つぶらないんだ？」
「ハ、イ…」
黙っていないといけなかったのに、もういろいろなことに耐えられずに言葉を発してしまった。
私に触れていた手が離れて、もうキスしてしまうんじゃないかと思うほどだった距離感が普通に戻る。
「あは！はいって。セリフだよ」
彼の演技によって作られていた甘やかな空気が離散する。
「ですよね〜…思わず答えてしまってすみません」
「本来ならここで相手の人は目をつぶるんだけどね？
はいって答えられるとは思わなかった」
とまた可笑しそうに笑っている。
「え、Aほんとに目つぶらない人？」
ふつーにそんなこと聞いてくるので
「そんなことはないですけど…あそこで目つぶったら中島くん、ほんとキス、してきそうで、それで危機感を覚えたので…」
素直な感想を伝えておいた。
「危機感って！でもよくわかってんじゃん」
とまた笑いながら言う。
「え？！」
やっぱりそうだったの？！
「うそうそ。演技なんだからしないよ。とか言ってわかんないけど。目つぶられたらさすがにしちゃうかも」
本気なのか冗談なのかわからなかった。
でもこれが俳優さんの仕事…
相手の人が目をつぶったら当然その先は…
「キスシーンが、あるんですか？」
「あるね」
「そうなんですね…」
そんなシーンを中島くんが
そんな私の感情を知らない中島くんは
「手伝ってくれてありがとう。
身長の感じとか、ちょっとわかった」
とスッキリした顔をしている。
私だけがこんなにドキドキさせられてさいあくだ。
「お役に立ててよかったです。私お風呂入ってきます」
この状態で和やかに会話を続けるなど到底無理。
ドキドキしたことも悟られたくない。
私はこの場からそそくさと立ち去ることにした。
風呂場に向かいながら、女優さんが誰なのかとか知らないけれど中島くんとキスまでするのか…という思考が降ってくる。
…いやだからなに？
私がそれにモヤモヤする資格なんてないじゃない。
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にこ(プロフ) - ふぅかさん» 小説を読み返して幸せに浸る予定だなんて嬉しいお言葉ありがとうございます🥹お話に触れる時間がふぅかさんにとって楽しいひとときとなっていれば幸いです。またどこかのお話でお会いできることを楽しみにしています。ありがとうございました！ (3月9日 14時) (
レス) id: aba4acfcad (このIDを非表示/違反報告)
ふぅか(プロフ) - 完結おめでとうございます!! 本当に素敵な作品です🩷 3月末、寂しいです…が、にこさんの小説を読み返して幸せな気持ちに浸る予定です! また次作も楽しみにしてます! 応援してます! (3月9日 2時) (レス) @page48 id: af1a48aa9a (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - ふぅかさん» コメントありがとうございます♡世界観を気に入って頂けてよかったです！きちんと完結させるよう頑張りますので最後まで見届けて頂けたら嬉しいです♡引き続きよろしくお願いします (2月23日 15時) (レス) id: aba4acfcad (このIDを非表示/違反報告)
ふぅか(プロフ) - いつも楽しませていただいております! この世界観、大好きです! 応援してます! (2月23日 0時) (レス) @page26 id: af1a48aa9a (このIDを非表示/違反報告)
にこ(プロフ) - こたさん» いろんなことが一気にあってもう2月になりそうですけども。ご心配おかけしてたのならすみません🙏こんな時にリアル設定ってどうなの、とか思ったりしてますが、世界観を気に入ってもらえてるのならよかったです🥺優しいお言葉ありがとうございます🥺 (1月31日 1時) (レス) id: aba4acfcad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にこ
| 作成日時：2024年1月5日 17時
