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「…それ、今てきとーに決めた予定ですよね？」
「違うって！ほんとに曲作りするつもりだった」
「数時間もですか？夜更かしが過ぎるのでは…？」
「俺のクリエイティビティーはやりだしたら止まらないんだよ」
「そうですか…じゃあ今日はひとまずベッド、使わせてもらいますね」
「うん。ぐっすり休んで。おやすみ」
「…おやすみなさい」
なんとなく嘘っぽく、私に気を遣わせないために言っている気はしたが、これ以上食い下がっても彼の意志は固そうだったので諦めた。
寝室問題は早急に解決しないと、私が居候する限り中島さんをソファで寝かせることになってしまう。
下で寝る用の敷布団を買うか…
ベッドの中で考えていたが、昨日の夜眠れなかったので睡眠が足りてなかったのか、今日はすぐに眠りに落ちた。
・
次の日の朝も中島さんをボニータと2人で見送る。
「いってきます」
「いってらっしゃいで「そこ敬語使わない！」
「あ…いってらっしゃい」
「うん。てか別にフツーの時も敬語やめていいんだけど？」
「え、それはなかなか…」
「友達ならタメ口じゃね？」
「意識してみます」
「うん。よろしく。じゃ行ってくる」
扉が閉まり今日も私は人の家でボニータと2人っきりになってしまった。
「今日は掃除をしようね」
ボニータに話しかけるとつぶらな瞳をこちらに向けて私の言葉を理解しようとしているようだ。
家にいるのに何もしない2日目なんて耐えられないと中島さんに訴えると、
「じゃ掃除機かけるぐらいで」
と言われたのでそれをする。
仕事が少しでもあるのはありがたいことだ。
廊下、ダイニング、リビング。
寝室は私が2日とも使ったせいで彼のプライベート空間というわけでもないので掃除させてもらう。
昨日彼が言っていた作曲するための部屋は入れないのでご自身にお任せする。
丁寧に掃除をしても時間はまだまだたくさんある。
このままここでこんな生活を続けるわけにもいかないよね。
やっぱり仕事を早く探さないと。
少し早いがお昼の調達にコンビニに行き、そこで履歴書も買った。
午後は求人サイトを見ていたらあっという間に夕方になっていた。
外は薄暗くなっている。
中島さん今日は少し早いって言ってたけど、さすがにまだ帰ってこないよね。
お風呂掃除ぐらいなら勝手にしちゃってもいいかな。
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作者名：にこ
| 作成日時：2023年11月11日 20時
