検索窓
今日:5 hit、昨日:4 hit、合計:25,521 hit

君のじゃ無いのだけど ページ9

婚約者?何を言っているのかなぁ?

「中也、婚約者だったの?」

「手前口調戻したのか」

中也と雪無が親しげに話していた。

私じゃなくて中也に会っていたのだね。

私は兄妹だから隣に居てくれているのだね、とても痛感するよ。

「うん」

「手前は俺の婚約者だからな?」

話が進んで行く二人を私は一瞥した。

「そう、分かった」

こんな時でさえも分かっていない雪無に苛立ちが募った。

「中也、君のじゃ無いのだけど?」

「手前のでもねぇだろーが」

そう言われてしまえば私の理由は一つしか言えない。

「兄妹だから私のだよ」

「冗談じゃ無い。私は誰の物でも無いよ」

雪無が嫌そうに言った。

「じゃあ中也のにならないのかい?」

「あぁ?俺の婚約者何だから俺のだろ」

中也殺そうかなぁ?

でも、マフィアにバレては困るしなぁ。

「婚約者って中也の物にならないと駄目なの?」

雪無は私の気持ちに気付いてはくれない。

「…駄目じゃあねぇが、太宰に渡す気もねぇよ」

中也でさえも気付いているのにね。

「雪無が馬鹿だからって付け込まないでくれるかなぁ?」

「手前だって付け込んでんじゃねぇかよ」

確かにそうだけどね。

「馬鹿じゃないよ!」

「「馬鹿だ」」

私と中也は声を揃えて言う。

膨れている顔も可愛い。

「何で馬鹿なの?酷いなぁ」

「「鈍感」」

又も声を揃えて言う。

気付いても私の気持ちには答えてくれないのだろうね。

分かっていても君が好きなんだ。

分かっていても君を愛しているんだ。

もっと、愛したい。

「もう良いよ。探偵社の人と遊ぶ」

拗ねた雪無が探偵社の人間の方に行こうとする足を止める。

「…しないけど?」

駄目かぁ、キスしたいな。

「手前太宰と何した」

中也が怒りを露わにしている表情で雪無に詰め寄った。

「何って、普通の兄妹と同じ事だよ」

雪無が平然と答えた。

中也は私の方を向いた。

「雪無に何教えたんだよ」

中也が殺されそうな程鋭く睨まれる。

私は睨み返した。

雪無は君のじゃないのだからね?

「別に良いだろう?私と雪無なのだから」

「手前ッ!!」

私の服を掴み中也が引き寄せた。

「中也?どうしたの?」

雪無が訳が分からず私達を見詰めていた。

「手前も何されたんだよッ!」

中也が雪無に詰め寄る。

「昨日ならキスされたけど」

雪無がさらりと暴露する。

「「「…は?」」」

探偵社に複数の声が響き、ハモった。

兄妹だから→←君は馬鹿だ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (22 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
42人がお気に入り
設定タグ:文スト , 太宰治 , 双黒   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

彼岸花(プロフ) - ハクさん» ありがとうございます!外しますね! (2017年4月28日 6時) (レス) id: 81cc73b64b (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - 更新頑張ってください!あとオリジナルフラグついちゃってますので外した方がいいですよ! (2017年4月28日 0時) (レス) id: 394f4347ab (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 和さん» ありがとうございます!兄妹難しいですね…。大分大変です。更新頑張ります! (2017年4月21日 6時) (レス) id: 81cc73b64b (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 兄弟愛大好きです!!更新いつまでも待ってます! (2017年4月21日 6時) (レス) id: 70dae8966d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:彼岸花 | 作成日時:2017年4月16日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。