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買われた君は ページ31

雪無side
嬉しいけど、あの人は許してくれるだろうか?

「雪無?」

「ねぇ、森さんは何処に居る?」

彼に言われれば私は何でもしてしまう。

彼が許してくれない事が最大の危険だ。

「…マフィアに居ると思うよ」

マフィア、か。

「私は買われたけど、厳密には違うの」

「だから資料が無かったのかい?」

コクリと頷く。

「森さんに拾われたの」

「…じゃあ買われたってのは嘘か?」

其の問に私は首を振る。

「雇う形で買われたんだよ。絶対服従で、マフィアを守る為に」

雇う事で、私は何年も彼の隣に居た。

其の契約は半永久的に続く。

其れを私が断る事は出来ない。

依頼であり、雇われの身で批判出来ない契約だから。

「つまりは君を殺し屋として雇っていると表沙汰には公表していると言う事だね?」

「そう。その上に私は彼の所有物に近い契約を上乗せしたの」

後悔はして無い。

私は森さんにも二人にも会えた。

「…君は森さんの解放すると言う一言が無いと自由になれないのだね?」

苦笑が漏れた。

「そうとも言えるね」

「手前は良いのかよ!」

中也が怒っている?

「私は森さんに買われて後悔何てして無いよ」

「…首領の所有物で良いのか?」

それ程何かしろと言われた事は無い。

強いて言えば中也達の事だろうか?

「中也と別れるのは嫌かな」

何故か別れろと言われたし。

「…そう」

治が哀しそうに呟いた。

「…あのね、治。私…」

治の目を見て私は口を開く。

「兄としてはとっても大事だし、大好きだからね?」

唯一無二の私の兄妹。

治が少し哀しそうに微笑んだ。

「そうかい?私の兄妹は君だけだから嬉しいよ」

治が私の頭を撫でた。

「…何で太宰だけ大好き何だよ」

中也がすねたのかそっぽを向いていた。

「治が大好きなのは事実だけど、駄目?」

嘘だと思われたのかな?

「フッフッフ、中也。私の勝ちだねぇ?」

「うるせぇ!」

「…中也は好きだと思うよ」

だってあんなに無くしたく無かったから。

「思うって何だよ?」

中也が詰め寄って来た。

「え、私がこんな感情持ってるのが慣れなくて…」

「おい、どっちなんだよ?」

どっちって…。

「私に買われた雪無は私のだがね。中原君?」

何時の間に来たのか森さんが立っていた。

「森さん…」

森さんが私の手を掴んだ。

表情が固くとても怒っている。

「誰が出て行っても良いと言ったかね?」

「ごめんなさい」

余りにも怒っていて其の言葉しか出てこない。

ごめんなさい→←婚約者だ



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設定タグ:文スト , 太宰治 , 双黒   
作品ジャンル:恋愛
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彼岸花(プロフ) - ハクさん» ありがとうございます!外しますね! (2017年4月28日 6時) (レス) id: 81cc73b64b (このIDを非表示/違反報告)
ハク(プロフ) - 更新頑張ってください!あとオリジナルフラグついちゃってますので外した方がいいですよ! (2017年4月28日 0時) (レス) id: 394f4347ab (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 和さん» ありがとうございます!兄妹難しいですね…。大分大変です。更新頑張ります! (2017年4月21日 6時) (レス) id: 81cc73b64b (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 兄弟愛大好きです!!更新いつまでも待ってます! (2017年4月21日 6時) (レス) id: 70dae8966d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:彼岸花 | 作成日時:2017年4月16日 10時

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