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乱歩side
あぁ、何で太宰なのかなぁ?

僕じゃ駄目かな?

奏は僕の異能を使わなくても太宰に夢中な事が分かる。

僕を見てくれないの?

其れに、僕の事は呼び捨てで呼んでくれない。

僕はこんなにも奏が好きになってしまったのに。

太宰に縛られてる奏。

結婚何てして、もっと縛られて。

「乱歩さん!」

僕に呼び掛ける奏の横には太宰。

そんなに嫉妬深い太宰と居たら外に出れなくなっちゃうよ?

其れなら僕の所においでよ。

僕が太宰より愛してあげるし、太宰より笑顔にさせてあげるから。

「奏僕の所においでよ」

結婚してるなんて関係ない。

僕が良ければ全て良し!

「昨日黙っててくれませんでしたもん」

お菓子を片手に僕に近寄って来た。

「僕の所に来なかったから!ほら、お菓子頂戴!」

奏が屈託なく笑ってお菓子を僕に差し出した。

太宰に向ける笑顔と違う事なんて誰が見ても分かる。

「食べさせてよ」

そう言うと、何の躊躇もなく僕の口にお菓子を運ぶ。

当然太宰はカンカンに怒っているけどね。

こんな所が困る。

僕を甘やかすし、優しいし、何時も笑顔だ。

惚れない方が難しい。

でも、きっと僕が苦しんでると思ったら直ぐに奏は僕を救おうとするんだろうな。

太宰にそうした様に、僕にもしてくれる。

其れに奏は頭がキレる。

「乱歩さん?」

僕の考えを見透かした様に奏が僕を覗き込んでいた。

「奏、口開けて?」

そう言うと、奏は凄い勢いで首を振った。

僕があげるって言ってるのに。

でも、僕を皆と同じ様に扱ってくれるのは奏だけだ。

「乱歩さん…私は遠慮します」

少し怯えた目で僕を見詰めた。

そんなに怯えなくても良いのに。

「じゃあ、僕の膝の上においでよ」

その時には膝に奏を乗せていた。

太宰は国木田に引っ張られて行ったし、邪魔はされない。

「重いですよ?」

心配そうに聞いてくる奏がとても愛しい。

奏の考えは時々読めなくて、僕は嬉しい様で少し嫌だ。

いきなり太宰に抱き付いたりとか、僕の前でそんな事して欲しく無いよ。

「太宰じゃなくて僕じゃ駄目?」

心臓が痛いくらいに鳴り響く。

「…乱歩さんが嫌いとは言ってませんよ?」

僕が真剣だったからか奏は安心させる様に笑った。

僕は、太宰じゃなくて僕を見てくれないか聞いたんだ。

勘違いしないでよ!

僕は…

「僕は奏が好きだって言ってるの!」

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設定タグ:文スト , 太宰治 , ヤンデレ   
作品ジャンル:恋愛
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彼岸花(プロフ) - 和さん» ありがとうございます!結構中也さんて書きやすくて多めにしちゃうんですよ。是非、楽しんで読んで下さいね! (2017年3月25日 13時) (レス) id: 81cc73b64b (このIDを非表示/違反報告)
- 前作も読ませていただいてました!中也のもどかしさがなんともカッコいい!!双黒万歳!!更新楽しみにしてます! (2017年3月25日 12時) (レス) id: 70dae8966d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:彼岸花 | 作成日時:2017年3月24日 17時

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