検索窓
今日:4 hit、昨日:4 hit、合計:85,629 hit

依存 85% ページ40

中也が大慌てで探偵社に乗り込んで来た。

「中原君私は大丈夫だよ」

中也は色々な所を探したのか汗だくだった。

「首領、勝手に何処かに行かないで下さい!」

「ちゃんと私は言ったよ?奏君に会ってくるって」

中也が私の方を向いた。

「中也、手伝うよ。本当に何かごめん」

首領さんを捕まえて中也の方に行く。

「戻ってくれるのかね?」

「奏!駄目だよ!」

何だこの大人達は、仕事を出来ないのか?

「首領、仕事があります」

「私には其れより大事な事があるのだよ!」

「早く帰って下さい」

段々中也に申し訳なくなって促す。

「奏君が来るのならね」

「森さん奏は行きませんよ」

「チッ、奏来い!」

私は中也に担がれて探偵社から出た。

治が何か言っていたが聞こえない。

「さて、本題だがね」

絶対狙って来たのね。

少しため息が溢れる。

「子供はまだかな?」

「中也、首領さんが手を放して欲しいだって」

「奏君!?待って、流石の私でも死んでしまうよ!」

中也の異能で空中にいるのだから当然だ。

「私は眠りたいんです!」

「太宰君はそんなに酷いのかね」

酷い何てものじゃない、毎日だ。

「手前俺の所来いよ」

「私此れでも治の妻だからね」

苦笑する。

中也の申し出は何時も困った時に有り難い。

「中原君は良いのかね?」

首領さんが目を細めて聞いた。

「俺はコイツが笑っていられるなら良いですよ」

「…中也、カッコイイね」

真剣な表情で私を見詰めていた中也が少し照れた。

「奏君、意味が分からないのにそんな事を言うのは得策では無いよ?」

「分かりました。中也、どんな意味?」

其れなら聞けば良いのだ。

「あぁ?知らねぇよ!」

耳まで真っ赤な中也が叫んだ。

「そんなに嫌な事?」

「手前は人妻だろうが」

顔が赤いまま中也がそう言う。

そして、マフィアに着くと下ろしてくれた。

「手前が太宰の嫁をやめたら教えてやるよ」

くしゃりと頭を撫でられた。

中也がとても綺麗に見える。

誠実で中也は良い人だなぁ。

「其れは無いと思うよ」

「太宰君の独占欲は限りがないがねぇ」

其処は苦笑しか出てこない。

「森さん、中也。私の奏に何を入れ知恵してるのかなぁ?」

奈落の底から這って出た様な暗くて低い声が耳に届いた。

流石の二人も肩を揺らして驚いていた。

「何で手前入って来てるんだよ!」

「奏が連れ去られたからね」

「治っ…んぁ…んっ…」

依存 86%→←依存 84%



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (59 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
114人がお気に入り
設定タグ:文スト , 太宰治 , ヤンデレ   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

彼岸花(プロフ) - 和さん» ありがとうございます!結構中也さんて書きやすくて多めにしちゃうんですよ。是非、楽しんで読んで下さいね! (2017年3月25日 13時) (レス) id: 81cc73b64b (このIDを非表示/違反報告)
- 前作も読ませていただいてました!中也のもどかしさがなんともカッコいい!!双黒万歳!!更新楽しみにしてます! (2017年3月25日 12時) (レス) id: 70dae8966d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:彼岸花 | 作成日時:2017年3月24日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。