依存 75% ページ30
「国木田君に奏を取られない為」
コテンと首を傾けて、私を見た。
分かっていないのだね。
自分の容姿をキチンと自覚するべきだよ。
「取られる?」
「太宰俺を睨むな!」
奏にその気が無いのだから国木田君の方からするかも知れないじゃあないか。
「奏さんは太宰さんとどうやって知り合ったんですか?」
「其れはですね」
少し楽しそうに微笑して、奏が出会い話をし始めた。
「私が彼氏から婚約を持ち掛けられた日に、その場でその人を振ったんです」
良かった、言わなくて。
「その帰りに病院から遠い所で彼から逃げ様としていたら、治が血塗れで倒れていたんです」
あの時は銃弾を食らって死にそうだったのだよね。
「其れで直ぐ様手当てして、家で休んで貰ったんです」
その時に一目惚れしてしまったのだよ!
「其れから帰り道に何時も怪我してる治が居て、毎日手当てしてたんです」
口実も無かったからね。
「勿論、仕組んでいたのもバレたしマフィアだと言う事もバレたのだよ」
「奏さんは逃げなかったんですか?」
敦君が驚いて奏を見ると奏は笑っていた。
「だって、怪我しているのですから」
「分かっていても手を差し伸べずにはいられないのだよ」
「サイテーだな」
「中也にも言われたよ」
皆の私を見る目線が冷たいのだけど。
「其れから、治の部下になりたくてマフィアに入ったんですよ」
「健気ですわ!」
「ありがとうございます。でも、治は置いて行ったんですよ?」
とても怒っている様で、此方をニコリと笑って見ていた。
「其れは仕方無かったのだよ?」
嫌、確かに私だけ考えればとかしか思っていなかったのだけどね。
「だから逃げたんですけどね」
静かに怒っているようで目が怖い。
「許してくれないかい?」
「良いよ」
呆気なく許され、少し拍子抜けだ。
「只、食事を摂らないよ」
嬉しそうに言った。
最初から其れが狙いだったのだね。
「さっきの事根に持っているのかい?」
私が奏が異能力を使うだろうと踏んで、社長に言ったからか。
以外にも負けず嫌いだからなぁ。
「別に」
「でも、其れは無理かな」
「えっ!?」
「倒れたら困るよ」
ムスッとして周りに意見を求める奏。
「駄目だ。キチンと食事を摂るべきだ!」
「国木田さんまで…」
いささか応えた様ですねていた。
まぁ、可愛いのだけどね。
「さぁ、食べるよね?」
今までの分を食べさせましたとさ。
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彼岸花(プロフ) - 和さん» ありがとうございます!結構中也さんて書きやすくて多めにしちゃうんですよ。是非、楽しんで読んで下さいね! (2017年3月25日 13時) (レス) id: 81cc73b64b (このIDを非表示/違反報告)
和 - 前作も読ませていただいてました!中也のもどかしさがなんともカッコいい!!双黒万歳!!更新楽しみにしてます! (2017年3月25日 12時) (レス) id: 70dae8966d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:彼岸花 | 作成日時:2017年3月24日 17時