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太宰side
つまらないなぁ。

奏は今日昼からしか来ないみたいだし。

そうか、私が行けば良いのだよ!

でも、此れじゃあ走れもしないしなぁ。

仕方ない呼ぼうかな。

プルルルッ、プルルル

「奏、実は今足が痛むのだよ」

「えっ!直ぐに行く」

プツンッ

綺麗な声が焦っていて緊迫感があった。

私の為に急いでくれるのかぁ。

どんな顔するかなぁ。

暫くして病室に入って来た奏は直ぐに私の怪我を確認した。

「…そんなに痛みます?」

やや怪訝そうに此方を見上げた。

痛むのは本当なのだけどね。

「うん、昨日やりすぎたみたいだよ」

昨夜の事を思い浮かべて奏は顔を真っ赤にさせた。

「治が退院するまで絶対しない!」

「え」

嫌、嫌そんなの無理に決まってるじゃあないか!

そんなの拷問よりも恐ろしいよ。

「ダメ!」

「私には無理」

スルリと彼女を抱き上げるが。

綺麗なうなじに顔を寄せて舌を這わせた。

「ひゃっ、あぅ…」

小さく漏れる彼女の声が私の欲を高める。

「ダメ!患者でしょう?」

「他の男に触れられるかも知れないじゃあないか」

「んぁ…ん、ふっぁ」

首筋に印を付ける。

同居して無いのだから、これくらいしないとね。

「治ダメってば」

「何でだい?」

「首領さん来ちゃう」

涙目で訴えて来た。

森さんが?

何か用事があるのだろうか?

「関係ないね」

其れなら森さんを諦めさせれば良いのだし。

「ダメだってば」

涙目で頼むの可愛いな。

しかもはだけてるし。

コンコンッ

ノックの音が聞こえて扉が開く。

奏が私の上から逃げようとしたが抱き寄せてキスをする。

「んんッ!んー」

苦しそうに声を発そうとするが私が声を出させない。

森さんに聞かれたく無いからね。

「奏君、お邪魔だったかね?」

落ち着いている様で冷静さに欠ける声が響いた。

森さんに何て渡す訳が無いよ。

「全然大丈夫です!」

慌てて私の腕から離れた。

「奏本当にお医者さんだったのね!」

エリスちゃんが奏に会いたがったのか。

「うん、案内しようか?」

「うん!」

嬉々としてエリスちゃんの手を握り奏は行こうとした。

「首領さん?」

「私は遠慮して置くよ」

「分かりました」

そう返事して、奏は病室を出て行った。

「何の用ですか?」

「奏君を貰って行くよ」

その言葉に私はかつての上司を睨み付ける。

「させませんよ」

「今は私の部下だよ?」

冷やかに笑った。

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設定タグ:文スト , 太宰治 , ヤンデレ   
作品ジャンル:恋愛
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彼岸花(プロフ) - 和さん» ありがとうございます!結構中也さんて書きやすくて多めにしちゃうんですよ。是非、楽しんで読んで下さいね! (2017年3月25日 13時) (レス) id: 81cc73b64b (このIDを非表示/違反報告)
- 前作も読ませていただいてました!中也のもどかしさがなんともカッコいい!!双黒万歳!!更新楽しみにしてます! (2017年3月25日 12時) (レス) id: 70dae8966d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:彼岸花 | 作成日時:2017年3月24日 17時

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