検索窓
今日:1 hit、昨日:5 hit、合計:20,906 hit

プロポーズ 冨岡義勇 ページ4

マリアside
恋人が、柱だと任務に行くだけでハラハラしてしまう。

今日は、帰ってくるだろうか?

そんな事ばかり考えてしまう。

強い人だと分かっていても不安になる。

「冨岡さん…」

冨岡さんからの手紙を読む事しかしていない。

心配で、心配でたまらないのだから。

こんな弱い私をどうして好きになってくれたんだろう?

「マリア」

名を呼ばれて顔を上げれば冨岡さんが立っていた。

「冨岡さん!おかえりなさい!」

「…ただいま」

ちゃんと帰って来てくれた。

それだけで涙が出てしまう。

ギョッと冨岡さんは私を見て慌てふためいた。

「どうした?」

オロオロと私を見て右往左往している。

「今回の任務が長かったので、心配で…ごめんなさい、泣き止みます…」

泣き止むと言ったのにポロポロと涙が溢れてしまう。

「泣くな」

「無理です。帰って来てくれたのが嬉しいから、無理です…」

毎回毎回泣いてしまう。

だって、何をするにしても心配で心配でたまらないのだから。

「無事に帰ってきただろう?」

「はい…夕飯は冨岡さんの好きな鮭大根ですよ」

心なしか冨岡さんは嬉しそうに口元を上げた。

「…早く食べよう」

いそいそと冨岡さんは席へつく。

「はい。今用意しますね」

私には彼が少しでも身体を休められるような手助けしか出来ないのだ。

私も鬼殺隊に入れるような力が欲しかった。

そうしたら、こんなにも不安にならずに彼を待てたかも知れない。

「美味しいですか?」

こくんっと頷きつつリスのように頬張っている。

ふっと笑みが溢れてしまう。

「冨岡さん、お疲れ様です」

食べ終わったら眠くなったのかウトウトしている。

「…ああ」

布団をひかなくてはいけない。

「もう、寝ますか?」

冨岡さんは動きたくないのか私を抱き寄せるとそのまま私に身体を預けた。

「冨岡さん、ちゃんとお布団で寝ないと駄目ですよ」

ちらりと前髪から彼の瞳が覗く。

「ん…」

触れるだけのキスをされた。

黙って寝かせろという意味らしい。

彼が甘えてくれる度に嬉しくなる。

「…マリア」

ジッと何か言いたそうに私を見詰めている。

「何ですか?」

「…俺はいつ帰って来れなくなるか分からない」

「…はい」

「…それでもいいか?」

それでも良いとはどうゆう事だろう?

「ずっと帰りを待っていますよ」

「そうか」

ふっと彼は嬉しそうに笑って眠ってしまった。

「ん?もしかして…冨岡さん…」

真逆、言葉の足らない彼の…

子供みたいな人 鋼鐡塚蛍→←月が綺麗ですね 冨岡義勇



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (28 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
51人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

彼岸花(プロフ) - 怜さん» 教えて頂きありがとうございます (2019年10月28日 21時) (レス) id: faf1357482 (このIDを非表示/違反報告)
- 吾妻ではなく、我妻ですよ! (2019年10月28日 11時) (レス) id: c22c3e248f (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 怜さん» 了解です! (2019年10月26日 16時) (レス) id: faf1357482 (このIDを非表示/違反報告)
- リクで、黒死牟を出してください!内容は、恋愛物ならなんでもいいです! (2019年10月25日 20時) (レス) id: c22c3e248f (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 心さん» 了承です!ありがとうございます(*^^*) (2019年10月22日 20時) (レス) id: faf1357482 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:彼岸花 | 作成日時:2019年10月15日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。