トリップしたいなんて言ってない！上 (ページ41)

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漫画の世界　41 ページ41

目線で言えば彼はニヤリと笑う。

FBIの癖に、いや、格好良く笑わないでくれ！

正直その顔は反則過ぎる。

「あれれ〜？安室さん達どうしたの？」

コナン君！なんて君は可愛いんだ！ぎゅうっと抱き締める。

何だろうな、人肌恋しい。

「お姉さん…？」

「なぁに？」

コナン君の顔が真っ青になっている。

何故そんな顔してるの？

「お姉さん、何でこんなに冷たいの…？」

「え？冷たい？」

手を見れば白く血色がなかった。

確かに手の感覚があまりない。

「夢奈さん？」

不穏な空気を感じたのか安室さんが私の方へと駆け寄った。

「冷たい、どうしたんですか？」

ぎゅうっと抱き締められれば安心した。

「ちょっと寒くなっただけですよ」

「本当ですか？本当に大丈夫なんですか？」

「そんな死ぬ訳じゃないですよ」

心配する表情に少し胸が傷んだ。

「帰りましょう」

直ぐさま車へと入れられ沖矢さん達の姿が見えなくなる。

「大丈夫ですよ、安室さん」

ニコリと微笑めば彼は眉を寄せた。

「僕の前では我慢しないで下さい」

「…一つお願いがあるんです」

運転している彼の手に触れる。

「なんですか？」

「少しだけ貴方の肩に抱かれていたいんです」

温かい彼の腕に抱かれていたい。

「良いですよ」

車を停車させ安室さんが私へと触れる。

触れる体温に涙が出そうだった。

ーーー

「夢奈ちゃん、テストどうだった？」

蘭ちゃん達の輝く視線にふぅっと息を吐く。

「多分解けたよ」

英語は沖矢さんと安室さんに教えて貰ったから良い点数とらないといけないな。

「夢奈、次科学だよ」

「うん、光一君は解けた？」

少し頭をひねった彼はニコリと笑った。

「全然だな」

「夢奈ちゃん、帰りにポアロによって行かない？」

ポアロか、安室さん今日は居ない気がする。

スーツ着てたから多分だけど。

「俺も行っていい？」

「光一君も？」

蘭ちゃん達は不思議そうにこちらを見た。

「じゃ、皆で行こっか」

って来たけどさ、安室さん居ない筈じゃない？

目の前で微笑んでる彼から目線をそらす。

「こ、コナン君は何にする？」

「僕オレンジジュース！」

元気に言うコナン君の耳元に小さく話す。

「今日って安室さん朝からいたの？」

「昼頃だよ。僕見たんだけど安室さん、お姉さんが来るからって梓さんに言ってたよ」

どうゆう事！？

話してたのは昼頃だった筈だ。

いや、蘭ちゃん達が連絡したのか？

「なんて情報網なんだろうね…」