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第百七十五話 ページ28

襲いくる敵を倒したりかわしたりしながら、屋上までいっきに駆け抜ける。

勿論、ついた先は行き止まり、後ろからはドタドタと音がする。

「・・・どうするのエドさん」

クロエが不安そうな声で俺に言う。

「まぁ、任せろよ。」

そう言って、彼女の持ち方を姫抱っこに変えて助走をつける。

「飛ぶぞ!」

勢いをつけて屋上からダイブすると、クロエから悲鳴があがる。

その後、見事に寮の屋上に着地した。

「寿命が縮んだわよ!」

俺は肩をすくめる。

「生き残っただけでも、儲けものだろ。」

そう言って、寮の屋上の鍵を開けてから、ゆっくりと入っていく。

しかし扉を開いたその直後、後ろから銃声が聞こえた。

その銃弾が体を掠める。

奴さん、銀を装填してこっちに射ってきやがった。

掠めただけでも、体から力が抜ける感覚がする。

しかし今ここで倒れるわけにはいかない。

「走るぞ!掴まれ!」

そう言って、彼女の手を引っ張って自分の寮に戻る。

暫くそこにいたら安全だろう。

既に中に侵入していた何人かは発砲音と共に、追い掛けてくる。

しかし、それでも個々を把握している俺の方が強い。

そうして暫くおいかけっこを続けた結果。

ついに自分の部屋まで辿り着いた。

「暫くは個々にかくまう、それでいいな?」

そう言うと、彼女は首を縦にふった。

鍵を開けて、中に入ろうとすると、銃弾が肩を貫いた。

彼女は酷く驚いて小さく悲鳴をあげた。

俺はそんな彼女の体を無理矢理部屋にいれて、自分も倒れるように部屋に入ってから鍵を閉めた。

「大丈夫なの!?」

俺は一つ溜め息をつきながら話す。

「大丈夫だよ、弱体化しただけで死にはしない。」

そう言って、泣きそうな顔になる彼女を見ながらまた一つ溜め息をついた。

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作者名:古茉 x他1人 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2018年6月18日 23時

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