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『43番 ヴァイオレット、三次試験通過代17号。所要時間、70時間03分。』
足取り軽く、扉をくぐれば鋭い視線が集まってきた。
それを気にすることなく視線を彷徨わせれば、壁を背に座っているヒソカと目が合う。
彼に向かって歩いていけば、脇腹に血が滲んでいることに気づく。
「…随分遅い到着だね♠︎」
「2日と半日、良い休暇だったよ。ここの常備の紅茶が美味しかったんだけど、どこのかな？」
「手を抜いたのかい、ボクが待ってたのに。」
「時間を有効活用したって言ってよ。ベットもあったしシャワーも浴びれたし、第三次試験万々歳！」
ムッとした表情の彼に困ったように笑えば、ため息を一つ吐かれてしまう。失礼な。
それにしても、29人をさっさと倒して残り時間が2時間になるまで待機所で身体を休めるという私の判断は英断だったと思う。
なにせ、この場所にはベットどころか毛布ひとつない。
もうそろそろ変装を手直ししたいと思っていたし、汗をかいたままでいるのも辛かったのだ。
普段なら2日間以上丸々休めることなんて無いので、思いっきり1人の時間を楽しませてもらった。
ベットで二度寝を貪るなど、ここ数年出来ていなかった贅沢までしてしまった。
まあ、ハンター試験を受けるために他の仕事を無理やり後回しにしているから、本当にこれが束の間の休息かもしれないし。
「あれ、ヒソカのお気に入りの子達、まだいないね。」
「…うん。ねえキミ、それよりも何かボクに言うことはないのかい♣︎」
ええ、そんなにゆっくりしてきたの怒ってるの？
とりあえず謝っておくかとヒソカを見下ろしたが、どうやら怒っているわけではなさそうだ。
ならなんだと視線を彷徨わせれば、彼はこれ見よがしに血のついたトランプを弄んでいる。
…まったく、かまってちゃんなんだから。
彼の投げ出された足の間にしゃがみ込み、ポケットからハンカチを取り出した。
すでに血が固まり始めているそこに、押しつけながら言った。
「あんまりお遊びで怪我しないでね、ヒソカ。」
「心配だから？」
「血が服に付くと面倒だから。」
「……♠︎」
「…だってヒソカは私にくっ付くの好きだもんね？」
私の言葉に微かに見開かれた瞳。
どうやら、私はヒソカのご要望に応えられたようだ。
「それは…くっ付いて欲しいと言うことかな❤︎」
調子乗んな。
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甘夏蜜柑(プロフ) - 故に、主人公は周りとは違う料理を作って合格、という流れになっております。こちらの回答でご納得頂けましたでしょうか？ (2021年11月2日 0時) (
レス) id: 1b56a79d5d (このIDを非表示/違反報告)
甘夏蜜柑(プロフ) - ゆうさん» コメントありがとうございます。注意書きにも書いてありますが、この小説は『新アニメ版』に沿って書かせていただいています。新アニ版では、『指定食材は豚・用意された調理器具を用いる』以外に条件はありません。(続きます) (2021年11月2日 0時) (レス) id: 1b56a79d5d (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - コメント失礼致します。h×h見たことありますか？試験で出た課題は豚の丸焼きだから皆豚の丸焼きを持っていったんです。豚の丸焼きしか出来ないからではありません。これでは主人公だけ不合格です。 (2021年10月30日 14時) (レス) @page5 id: ad9804768a (このIDを非表示/違反報告)
甘夏蜜柑(プロフ) - きなこマカロニさん» ありがとうございます笑 (2021年9月24日 1時) (レス) id: 1b56a79d5d (このIDを非表示/違反報告)
きなこマカロニ - コメント失礼します！自給自足って大切ですよね((好きすぎます、是非とも妄想を詰め込んじゃってください！！ (2021年9月23日 20時) (レス) id: 4314947012 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘夏蜜柑
| 作成日時：2021年9月18日 16時
