【テニプリ】Lithlomantic【跡部景吾】 (ページ1)

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テニスコートを駆ける姿が好き。

ステージの上で浮かべる自信満々な表情が好き。

周りを従えて指を鳴らす強気な姿勢が好き。

青み掛かったグレーの瞳、髪。

白と水色のユニフォームを身につけて。

勝気なつり目に、薄い唇。

画面越しに見ていたその姿を直に見れる奇跡が起こって。

そんな幸運を噛みしめながら、フェンス越しに見つめていた。

汗が光るその姿に、胸が苦しくなるほど焦がれた。

楽しそうに笑うその姿に、息が乱れるほど悶えた。

私は彼が好きだった。

完璧で、完全で、最高で、至上な王様、【跡部景吾】が好きだった。

なので、この状況は＿＿＿＿＿

「A A、俺の女になれ…！」

少し緊張したような表情。

真っ直ぐこちらを射抜く瞳。

差し出された手は少しばかり震えている。

「……かいしゃく、ちがいです」

＿＿＿＿＿地雷が、過ぎるんだよなぁ。

「…は？」

心底意味がわからない、とでも言いたげな声を聞きながら私は踵を返す。

そして、一目散に走り出した。

後ろから、待てやら説明しろやら怒鳴り声が聞こえてきたが、無視した。

【跡部景吾】は、私なんかに告白なんてしない！！！！！