波動 ねじれ@崇拝型 ページ19
．
「ふっしぎー……」
ぽろりと無意識に彼女の口癖が溢れる。
それほどまでに、疲れていた。
私は雄英普通科に籍を置く、平々凡々な人間だ。
雄英に入れたのだって、なんか、こう、奇跡的に上手くトントン拍子に進んで進学出来たクチで。
本来なら、こんな状況に置かれて良いようなスゴイ人間じゃない。
「ふふ、Aちゃんと手、繋いじゃった！私いま、とっても嬉しい！」
「…左様ですか」
「もお、Aちゃんはすぐ私に敬語使うんだから！要らないって言ってるのに！なんで？」
「気をつけ、るね…」
ぶんぶん繋いだ手を振られながら、ぼんやりと遠くを見る。
にこにこしながら私の顔を覗き込むのは、波動 ねじれさん。
雄英のビック3の一人で、体育祭のミスコン1位にも輝いた素晴らしい女の子。
なのに、彼女は私の隣から決して離れない。
時間が許す限り、ずっと私に引っ付いているのだ。
彼女いわく、
「Aちゃんはね、私の神様なの！」
…だそうだ。
「ねじれさん、時間もうそろそろじゃない？」
「ぅう〜…、なんでAちゃんは私とおんなじクラスじゃないの？なんで？おんなじクラスだったらずぅっと一緒に居られたのにね、ね？」
「ヒーロー科はちょっと無理かなぁ…それにもう、卒業だし」
ポツリと呟いた言葉に、ぴたりと彼女の動きが止まる。
どうかしたのか、と隣を見て、固まる。
今まで見たことのない類いの笑みを、彼女が湛えていたからだ。
「Aちゃん、私ね、今まで神様なんて信じたこと一度もなかったの！」
「…はあ、」
唐突な言葉に、曖昧に頷く。
ニコニコといつもの感情の混もった柔い笑みではない、硬い笑みは不穏な空気を醸し出す。
「だけどね、見つけちゃった！Aちゃんって神様。…だからね、離れたくないの！私、神様とずっと一緒にいたいの！」
「…ぇ、」
雲行きが怪しくなってきたと思い、握られた手を引きかける。
しかしグッと強く握り込まれ、ピクリとも動かなかった。
焦りで埋め尽くされそうになった脳内の片隅で思う。
…ああ、この子、ヒーロー科のトップクラスの人間だった。
「卒業してもそうだよ！私、頑張るよ、神様と離れないために！だから、見ててねAちゃん！」
彼女は、私の耳に口を近づける。
そして、そっと呟いた。
＿＿＿＿絶対逃がさないよ、私のかみさま。
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零桜 - B組の鱗くんの無害（依存型）が見てみたいです！できれば中国語も少し入れてくれませんか､､､？ (8月3日 13時) (
レス) @page22 id: 181796d377 (このIDを非表示/違反報告)
ワァ！ - オリジン組の人達の奴(個人の奴も)が見てみたいデス！ (2021年4月28日 6時) (レス) id: 2c479952a6 (このIDを非表示/違反報告)
闇空 - (笑うところ)ってところで本当にわらったらマイパピーからメッチャ心配されましたwwww (2020年4月1日 19時) (レス) id: b30251e94a (このIDを非表示/違反報告)
黄(コウ)(プロフ) - ねじれさんがあることに感動してしまって涙が出てきました。ねじれさんの作品だとかとっても少ないし、こうして短編集でねじれさんが出てくることがあんまりないきがして…。最高でした！ (2019年12月30日 13時) (レス) id: 535205595b (このIDを非表示/違反報告)
BT21 - リクエストでオバホールで調教見てみたいです本当にできたらでいいんでお願いします (2019年5月10日 19時) (レス) id: e3d4fbe2de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘夏蜜柑
| 作成日時：2018年9月19日 16時
