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この世界線で、全てが終わった後の話。 ページ17





「…じゃあ、俺を助けた後に死のうとしたのは何だったんだ」



シンとした空気の中で、スコッチがポツリと呟いた。

それに、私は首を傾げる。



「目的は果たしたし、あの時も言ったでしょう?罪を背負って生きていけるほど私は強くないって」

「ッAちゃんが言ったんだろ!?仲間が目の前で死んだら、苦しんで、悲しんでるって!」

「…だから、私は貴方達に踏み込もうとしなかった。最後は死ぬ気だったか、ら?」



ぐに、と左ほおが摘まれる。

視線を移せば、にっこりと笑ったバーボンが。



「俺は結構お前と仲良かったつもりだが?」

「で、ふぇも、めのまふぇで、ひいほぉはんが、ひむひょり、まひぃでひょ!」

「でも目の前で緋色さんが死ぬよりましでしょ…?そんな訳がないだろう!」

「はぁ、なにふぃっへんほ!?」

「何言ってんの、じゃない!お前も翠川も大事に決まってるだろ!」



ギリギリと痛めつけられる頰に、だんだんと視界が歪んでくる。

そんな私を見かねたのか、右から手が伸びてきた。



「降谷くん、まだAは病み上がりだ。そこまでにしておけ」

「っく、まだ言い足りないのに、」

「全快したら好きなだけ言ってやればいいさ」

「…それもそうだな」



救世主かと思ったが、そんなことはなかった。

私に向けて含みのある笑みを浮かべるライも、相当根に持っているらしい。

痛みにジンとする頰を擦りながら、ため息を吐く。

そうすれば、お前がため息吐いてんじゃねぇよという視線が突き刺さってきた。辛い。



「…だから、俺がよくやったねって言ったら泣いたのか」

「そこだよ。コナンくんが私によくやったねなんて言うから、前の世界かと思ったんだよ」

「言われたかったんだろう?」

「言われたかったけど!」



フッとスカした笑みを浮かべるライに肯定を返す。

まさかしなくても、私の意識が戻った時にコナンくんにそう言えと指導したのは彼だろう。



「まあ、スコッチも生きてるし、赤井さんも降谷さんも泣いてないし。私としてはこれ以上ない成功だね」



私がそう笑って言えば、四つため息が返ってきた。

それに解せないと眉を寄せれば、スコッチがバーボンに涙目で訴えた。



「ねえ何この子、全くもって反省の兆しが見えないんだけど!!」

「これはもう時間をかけるしかないな」

「…ふむ、降谷くんと同意見だ」

「俺も協力しますよ…皆さん」

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さち - おもしろいです。続きが早く読みたいです。よろしくお願いします。 (2019年5月22日 0時) (レス) id: 43b8d3401a (このIDを非表示/違反報告)
Blanche*(プロフ) - 思わず泣いてしまった....... 続きが気になります!! 無理のない範囲で頑張って下さい!!!!!! 応援しております!!!!!! (2019年5月21日 22時) (レス) id: 5327bf9003 (このIDを非表示/違反報告)
ナシ(プロフ) - コメント失礼します!おもしろいし、感動して何度も泣いてしまいました。続き気になります!更新頑張ってください!! (2019年5月21日 18時) (レス) id: 9c83a487c9 (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - めっちゃ面白いです!!ほんとに!!更新楽しみにしてます! (2019年4月4日 14時) (レス) id: cb719f86c6 (このIDを非表示/違反報告)
すず(プロフ) - 大好きで何回も何回も読み直してます!!更新待ってます!! (2018年9月27日 7時) (レス) id: cb719f86c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘夏蜜柑 | 作成日時:2018年3月24日 0時

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